2011/02/05

帰省中のミラノより

技術革新の向上と進化の結果、大量生産が可能となり、ものの価値と値段が下がり、作り手側のお互いの首の絞めあいが始まった。
これがグローバルを求めた結果だろうか?
スーツにおいても同じ現象が起こっている。単価を下げる為に高速機械で織られる生地、その生地を使って縫われ形になるスーツ、150年前に今のスーツに進化させた先輩達はこの現状を認めるだろうか?

久しぶりにミラノに来て青空市を歩くと大量に並ぶスーツ、何も私に呼びかけてこない。そのかたわら人が縫った古びたジャケットが私においでおいでと呼びかける。


船橋 幸彦