毎年の平均気温上昇に伴い、春は夏日に近い陽気が続くことが多くなっています。しかし、そのような気温でも、おしゃれを楽しむためにジャケットを羽織る方々は少なくありません。
そこで、今年の春夏の展示会では、快適さに特化した服をご提案いたします。
私は長年、ビスポークスーツを作るサルトとして、ミラノや東京で「着心地のいいスーツ」を追求してまいりました。そして、数年前に「バランス理論」という新たな設計思想にたどり着きました。
ジャケットには通常、形状を保つために多くの裏地が使われていますが、私たちは素材の形状そのものを美しく見せることで、それらの裏地を必要最小限に抑える設計を考えました。そして、その試行錯誤の末に「バランス理論」が完成し、内部の補強素材を最小限にすることで、美しい形を保つ服作りを実現しました。
この理論は、私が学生時代に専門学校の先生から聞いた吉田茂氏の話にも通じるものであり、彼が求めた「浴衣のような軽やかなスーツ」を実現するものと確信しています。
その結果生まれたのが、イタリア語で「giacca leggera（軽量ジャケット）」と名付けた、この春夏のシーズンに最適なジャケットです。
この展示会では、giacca leggeraのジャケットを実際にお試しいただけます。是非、軽やかで着心地の良い新作をご覧ください。
皆様のお越しを心よりお待ちしております。
展示会期間： 4/21～5/21
サルトリアイプシロン 船橋幸彦
