2019/07/09

お仕立て上がり3

お仕立て上がり続きです。




チェルッティ ウールシアサッカー ジャケット
チェルッティ、ウールシアサッカー地でジャケットお仕立てです。
コットンシアサッカーは良くありますが、ウールシアサッカー地は珍しいですね。
こちらは2%エラスタン(ストレッチ)が入っておりますので動きやすく、シボによってサラッとした肌触りが気持ち良いです。
コットンシアサッカーもシワが目立ちにくいですが、ウールですので更にシワになり難く復元力もあります。
しかも間近で見るとマイクロチェック柄です。
チェルッティからはこちらのウール/エラスタンのシアサッカーと、ウール/シルク/リネン/エラスタンの4者混タイプもあります。
カラバリも白、ネイビー、ブルー、ブラウン、ボルドー、グリーン等豊富です。

ちなみに、次回秋冬チェルッティの新作には秋冬タイプのウールシアサッカー地がまたラインナップされておりました。






カノニコ ラスティックトロピカル スーツ
イタリア・カノニコから夏の人気生地ラスティックトロピカルでグレースーツをお仕立てしました。
強撚糸で織り上げた平織りのトロピカル地は張りがあり通気性抜群です。サラサラです。
スーツは勿論、グレーやベージュなどの無地のラインナップが多く、夏の替えズボンとしても人気の生地です。
スーツの上着も芯1枚のジャッカレジェ―ラ仕立てですので軽く涼しく着ていただけます。


  


ラルスミアーニ ネイビーコットン スーツ
イタリア・ラルスミアーニのコットン地でスーツをお仕立て致しました。
イタリアのコットンは色味が良いですね。明るすぎず濃すぎないネイビーのコットンは意外と無いのですがこのミアーニはちょうどいい色味です。生地の重さは300gm近くある結構しっかりとした感触なのですが、エラスタン2%の微ストレッチが効いていて着やすいです。
安定の夏仕様ジャッカレジェ―ラですが、更に袖裏も無しの仕様です。
着込んで柔らかく変化していくのがコットンの魅力ですので、がんがん着ていただきたいです。






フォックスブラザーズ ゴールデンフォックス スーツ
今季春夏のフォックス新作、3シーズン対応のトロピカル地ゴールデンフォックスです。230-260gmという軽めのウェイトで清涼感のあるトロピカル地のこちらは盛夏に着ていただきたい生地です。
クラシックで少し素朴な色柄を、絶妙に街で着られるように落とし込まれているので他の英国生地とはまた違った雰囲気を持っています。
ちなみに、同時に新作として出されたフォックスエアーは285-315gmで、ゴールデンフォックスよりもう少しウェイトが欲しいという方にオススメです。

画像でも生地の張り感が分かるかと思いますが、仕立て映えのする素晴らしい生地です。こちらのお仕立てもジャッカレジェ―ラ、袖裏無しの盛夏仕様です。






ホーランドシェリー ゴーストウィック ライトウェイト 3Pスーツ
ホーランドシェリーのスーパー170’ウーステッドスーツ地シリーズのライトウェイト版です。細番手の糸で織られたこちらの生地は220gmと軽量ですが、密度が高くしなやかで高級感が漂います。
色味は本当に綺麗なロイヤルネイビーです。画像では明るく見えますが、実物はもう少し落ち着いており、鮮やかではあるのですが決して派手ではない気品のある色です。
3ピースでのお仕立てですが、ジャケットはジャッカレジェ―ラ仕立てとなっております。






スペンスブライソン アイリッシュリネン スーツ
アイリッシュリネン・スペンスブライソンの肉厚生地でスーツをお仕立てしました。
こちらの生地は赤茶のヘリンボーン柄で、390gmと春夏素材では考えられない重量です。最近はリネンでも260gmや重くても300gmちょっとのものがほとんどですが、この肉厚なリネンの風合いは素晴らしいです。
仕立て映えは勿論、着た時の何とも言えない雰囲気は他の素材では見受けられない独特のものがあります。当店にアーカイブしてある、1962年にサルトリア・リトリコで仕立てられたベージュのリネンスーツが素晴らしい風合いを醸していて、それに近い雰囲気を感じます。
リネンやコットンに限らずですが、特にこのような初め固い生地が着ているうちにどんどん馴染んでいき、柔らかくなり、時間をかけてお客様だけの1着になっていくというのも誂え服の魅力です。






フォックス ウーステッドチェック ジャケット
フォックスの春夏で衝撃的な軽さのウーステッドチェックシリーズから、その中でも特に軽い180-210gmのジャケット地です。
このシリーズは本当にシャツ地の様な薄さと軽さです。手触りもサラッとしています。しかしきちんとウールの張りがあり、シワにもなり難いという摩訶不思議な生地です。
シャツのように軽く羽織ることが出来、この時期の普段使いや旅行などにとにかく重宝するジャケットです。
肩の乗りも良いですね。




お仕立て上がりの投稿は以上です。


前回お仕立て上がりを投稿したのが2月でして、なるべく更新すると言っていたのですが早5カ月も過ぎてしまいました。。。
今後はなるべく短いスパンで更新出来る様頑張ります。




サルトリアイプシロン Sartoria Ypsilon

東京都中央区日本橋本町4-7-2 ニュー小林ビル3階

03-6225-2257

info@sartoriaypsilon.jp


お仕立て上がり2

7月だというのに連日寒いですね。

体調崩されぬようお気を付け下さい。

では、お仕立て上がりの続きです。



ハリソンズ オブ エジンバラ フロンティア スーツ
英国ハリソンズのフロンティアです。平織りの300gmで、そこそこの重量ですが通気性もあり1年の中でかなり長く着られます。またとにかくシワになり難く、仕立て映えもする物凄く優秀な生地です。私も船橋も着ておりますが本当に扱い易い生地だと思います。
こちらのお客様は明るいブルーでお仕立て致しました。薄い芯1枚のジャッカレジェ―ラですが、フィッティングと生地の張りも相まって胸のボリュームがしっかり出ております。

フロンティアは色柄も豊富でスーツにもジャケットにも使用できる生地が沢山あり、且つコストパフォーマンスに優れているので定番としても最初の1着としてもオススメです。






ハダースフィールド バンブー ジャケット
英国マーチャント、ハダースフィールドの竹100%生地、「バンブー」です。
こちらは竹を繊維に加工した珍しい服地で、織っているのはイタリアです。
植物繊維の生地は綿、麻が代表的ですが、竹素材というのはあまり見かけません。
竹と聞くと硬そうなイメージですが、こちらは竹を溶かして繊維に加工しているので柔らかく適度に光沢のあるシルクのような感触です。かと言って弱いわけではないという不思議な生地ですね。
発色が特徴的ですので、写真のような淡い赤は本当に綺麗です。
ちなみに奥に写っている船橋が着ているのも同じバンブーで、深みのある藍のような色味です。
船橋は1年ほど着ておりますが、このバンブーは夏でも触るとヒンヤリとしていてとても気持ち良いと言っており、夏場はこのジャケットばかり着ております。






A.GHEKIERE コットンカシミア スーツ
こちらは店頭在庫していたフランスの生地ブランド、アンドレ・ゲキエーレのコットンカシミア生地です。
カシミアが2%くらいと少量ですが、コットン100%と比べて滑らかさが段違いです。
見た目にはあまりコットンとは分からないのですが、着ていくうちに良い感じに柔らかめなシワが出てくるので着込むのが楽しい生地ですね。
こちらも勿論ジャッカレジェ―ラで軽やかな仕立てです。2枚目の画像を見て頂くと分かりますが、動いても肩の乗りが綺麗に納まっていてエレガントです。







ウッドハウス サマージャケッティングス 
英国エドウィンウッドハウスのサマージャケッティングスという生地です。
ウールとモヘアの混紡で、メッシュ織りで通気性抜群の盛夏に最適な生地です。
サマージャケッティングスは現行バンチですが、お選び頂いた生地は店頭在庫のもので今は廃番の色柄です。
画像を拡大して頂くと分かりますが、ネイビー地に薄くオレンジと黄色のウィンドーペインが入っております。
春夏の替え上着はこのような明るいブルーが綺麗です。
明るめの色味を楽しめるのが春夏ならではです。明るいオレンジなどのタイと合わせたいですね。

ディティールは定番の2つ釦、胸バルカポケット、腰パッチポケットです。
腰のパッチは最近定番になりつつあるパッチ&両玉ポケットです。

立っても座っても肩の乗りがぶれません。きちんとバランスが取れている証拠です。



(つづく)



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2019/07/08

お仕立て上がり

ご無沙汰しております。

2019年も上半期が過ぎました。
すっかり梅雨ですね。
もう2ヶ月ほどすると秋冬が始まります。あっという間です、、、。

さて、久々のお仕立て上がりの投稿です。



アリストン スーパー130's  ダブルツイスト 3ピーススーツ
アリストンのス―パー130’sウール、しかも縦横双糸の生地です。
最近はイタリアの生地ブランドでも縦横双糸の生地は多いのですが、やはり適度なコシとしなやかさは安心感があります。また、ミッドナイトブルーはどんな場面でも使い易いので、この生地と色の組み合わせはかなり重宝する1着です。
3Pスーツでも、芯1枚のジャッカレジェ―ラ仕立てです。芯1枚には見えない胸のドレープ感ではないでしょうか。
3Pはジャケットの前を開けても様になりますね。




  


フィンテス ウールシルクリネン スタンドカラージャケット
イタリア・フィンテスのウールシルクリネン三者混生地です。
こちらは当店の着分生地からお選び頂きました。しかも珍しくスタンドカラージャケットの御注文です。
デザインソースはかの有名なアルニスの”フォレスティエール”ですが、そこからポケットなど細かなディティールを変え、且つ身体に合わせたまさにビスポークな1着です。
特に腰ポケットは最近当店で人気のパッチ&両玉ポケットです。
ジャッカレジェ―ラ仕立てで軽く柔らかく、大身返しの総裏仕様なので春先や秋にサラッと羽織るのに丁度良いアイテムですね。





チェルッティ ウールシルク シャークスキン スーツ上下
こちらはチェルッティのスーパー150’sウールにシルクが20%混ざったシルクライト150という生地です。
シルクと細番手ウールから成る上品な光沢感が絶妙に色気を醸す生地ですね。
更にシャークスキンのグレー無地が高級感を増しています。写真だと色が分かりづらいですが、2枚目の画像が実物に近い色味です。
当店のベーシックな2つ釦のスタイルで、こちらの方は胸に薄いバス芯を入れております。
胸ポケットに財布など物を結構入れられる方は、芯1枚のジャッカレジェ―ラよりもバス芯を入れるクラシックな仕立ての方が良い場合もあります。その辺りはお好みです。

後ろの首の乗りとサイドベンツの綺麗な閉じが体型バランスに合っている証拠です。

(つづく)



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