2018/07/01

6月度アトリエコンサート

梅雨が明け夏が一気に近づいて参りましたね。

昨日開催致しましたアトリエコンサート、大変盛況でしたね。
今回はチェロの演奏でしたので、私共も非常に楽しみにしておりました。
オーケストラでは和音の低音部分や伴奏部隊として活躍する楽器ですが、ソロでは味わいが変わり深みのある音色の良さが、ご来場の皆様にも伝わったなら幸いです。
ではまず、再度プログラムとプロフィールをご紹介致します。




・プログラム
<チェロ独奏>
バッハ 無伴奏チェロ組曲 第1曲
<ピアノ伴奏>
組曲/クープラン
愛の挨拶/エルガー
シシリアーノ/天国のマリアテレジア
ロマンス/シューマン
白鳥/サン・サーンス


・プロフィール
木越洋
1975年日本音楽コンクール第2位、1977年桐朋学園大学ディプロマ修了後、新日本フィルハーモニー交響楽団主席に就任。
1978年文化庁在外芸術研究員として2年間ミュンヘン音楽大学に留学、ワルター・ノータスに師事する。
ミュンヘン国際音楽コンクール入賞、ジュネーヴ国際音楽コンクール・ディプロマ賞など数々の賞を受賞。
1981年に帰国し同年4月1日にNHK交響楽団主席演奏者として入団、以来20年に渡り主席奏者として数々の名演を共にする。
洗足音楽学園大学教授、桐朋学園大学、東京芸術大学非常勤講師。
現在ではバッハの無伴奏チェロ組曲演奏会など演奏活動も精力的に行っている。

木越聰子
桐朋学園高校、桐朋学園大学にて小川京子氏、ピヒト・アクセンフェルト氏、S・シェボック氏に師事。
卒業後、ウィーン国立アカデミー音楽大学夏期セミナーにて特別賞受賞、その後同大学に入学。
ザイドルホーファー氏に師事、研鑽を積む。
繊細で美しい音色と豊かな音楽性を兼ね備え、無限の広がりを感じさせる演奏家である。
特にウィーン風の音楽には定評がある。




バッハの無伴奏チェロ組曲は様々な媒体で使われているので有名な楽曲ですね。
最近では竹内裕子さんが演じていた女性現代版シャーロック・ホームズでも、シャーロックがチェロでこの曲を弾いている姿が度々映っていました。
シャーロック・ホームズと言えばヴァイオリンですが、女性設定にする上でチェロに置き換えたようです。

今回木越さんが使用したチェロは明るく、柔らかい音色でしたね。
個人的に持っていた少し哀愁のある音色イメージと真逆でしたので、バッハ演奏中に控えていた奥様に楽器について伺った所、『今使ってるのは無名だけど明るくて健康的な音が出るとても良い楽器』との事ですが、木越さんからすると『じゃじゃ馬』だそうです。
弦楽器は気候により楽器の状態も変わりますし、その上じゃじゃ馬な楽器となると思うようにいかない事もあるかもしれませんが、そういった所も楽しみながら演奏されているように見受けられました。
長年チェロを演奏し続けた木越さんだからこその楽しみ方なのでしょうね。





クープランから奥様のピアノ伴奏が入りますが、音域が似ている楽器同士にも拘わらずピアノがチェロを支え、チェロが自由に演奏する様子が、普段のご夫婦そのもののようで聴いていてとても心地よい場でした。
奥様も名のある先生方の師事を受けた方で演奏も素晴らしく、何よりもピアノの音色が普段聴いている音と違い柔らかくなっていた様に思えます。
弊社のピアノの性質を素早くとらえて演奏に反映させるお姿が、木越さん同様極めた方々の感覚の鋭さに感銘を受けました。
お2人にまた演奏して頂けたら幸いです。


さて次回のアトリエコンサートは9月下旬を予定しております。
少し間が空きますが、また癒しの場を提供できるようこちらも準備致しますので楽しみにして頂けたらと思います。
詳細が決まりましたらブログにてご報告いたします。


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