2021/05/27

2021春夏 新作生地ご紹介 2

だんだんと暑く湿度の高い季節となってきました。

4月に移ってまいりました二番町は高台ですので風通しが良く、この時期でも爽やかで気持ちが良いです。


さて、今回ご紹介する生地バンチは日本の葛利毛織のブランド「ドミンクス DOMINX」です。

新たに新作が3冊入荷致しました。


まずは

スタンダードコレクション
その名の通りスタンダードでベーシックな生地の集まったバンチです。
サマーウールからフランネルまで入っておりますので、定番の生地をお探しの方には最適なバンチかと思います。
フォーマルの種類も豊富です。

サマーキッドモヘア(ウール79%・キッドモヘア21% / 230gm)
キッドモヘア混です。この混率はハリとしなやかさのバランスが丁度良いラインではないか
と思います。
ただ、葛利毛織の特徴である旧式のションヘル織機でゆっくり織られていますので他メーカーのモヘア混とはまるでしなやかさが違います。

タスマニアブレンド(ウール100% / 330gm)
タスマニアウールをブレンドした合物生地です。
重さも丁度良く、ヘリンボーンやハウンドトゥース、グレンチェックなどクラシックな柄をご希望の方にかなりオススメです。

ヴィンテージフランネル(ウール100% / 420gm)
400gm超えの重量のある梳毛フランネルです。
変な硬さは無く、しなやかでずっと触っていたいフランネルです。
着込んで育てていく楽しみがありますね。


続いて

スペシャルコレクション
こちらもドミンクスの定番コレクションです。
先のスタンダードコレクションはどちらかと言うとマットな雰囲気ですが、こちらはシルク混など華やかで艶感のある生地が多いコレクションです。

ウール&シルク(ウール57%・シルク43% / 239gm)
ウールとシルクがほぼ半々ですが、綺麗なシルクの艶と奇をてらっていない色柄で高級感の漂う上質な生地です。
この他シルク混はストライプや無地、バーズアイ等があり混率も様々あります。

ジェントリークロス(ウール100% / 295gm)
ジェントリークロスはドミンクスの定番シリーズで、写真は無地のサキソニーです。
その他チョークストライプなどもあります。この生地は手触りがとにかく柔らかく気持ち良いです。

ウールコーデュロイ(ウール93%・カシミア7% / 398gm)
ウールカシミアのコーデュロイです。
よくあるコットン系のコーデュロイと違いウールカシミアのフワッとした質感と色みの深さが特徴です。



3冊目です

2021春夏コレクション


シアサッカー(シルク100%)
シルク100%のシアサッカー生地です。
シルクはサラッとしていて放湿性にも優れているので、私はコットンシアサッカーよりシルクの方が好きです。

パンツコレクション(ウール100% / 267gm)
夏のパンツに特化したコレクションです。
グレーは勿論ですが、淡いグリーンやベージュなど着用アイテムの減る夏場には色味のあるパンツが重宝いたします。
写真以外にはストレッチの入ったものや、夏場に強いウールポリエステルの生地も入っています。


3PLYキッドモヘア(ウール83%・キッドモヘア17% / 358gm)
こちら特にオススメです。
キッドモヘアが17%入った3PLY生地で、春夏としてはだいぶ重い目方ですが触ってみるとあまり重さや厚みを感じません。
何よりこの少しレトロな色調のストライプがかなりカッコいいです。

ヴィンテージモヘア(ウール60%・キッドモヘア40% / 415gm)
こちらも3PLYのキッドモヘア混ですが、肉厚で重さが415gmとかなりの重量です。
しかし、全くゴワツキがありません。これがションヘル織機の魅力です。
当店に同じ程度と思しき混率のリアルビンテージ生地がございますが、しなやかさはこちらの方が断然良いです。
仕立て映えもする素晴らしい生地ですね。

ウールコットンシャツジャケット(ウール63%・コットン37% / 200gm)
200gmと極軽いウールコットンのシャツジャケット地です。
とにかく軽くさらさらです。通気性抜群です。↓下画像参照

向こうが透けてます。
でも弱さはありません。
この通気性と軽さでこのしっかり感は他にはなかなか無い生地です。
まさしくサラッと羽織るジャケットに最適です。



以上、それぞれ少しづつですがご紹介いたしました。

今回のバンチも素晴らしいクオリティの生地ばかりです。
特にモヘア系の生地は他メーカーではどうしても硬くハリが強くなってしまう印象ですが、ドミンクスはどれも適度なハリ、コシがありながらしなやかさも併せ持っているという代物です。

今回は写真では載せておりませんがモヘア100%生地のラインナップもあり、こちらも大変良い生地です。

海外メーカーと比べるとどうしても色柄が少ないのですが、価格もかなり抑えてありますので濃紺やグレー、グレンチェックなどの定番物をお考えであればかなりオススメです。



サルトリアイプシロン Sartoria Ypsilon

東京都千代田区二番町1-2 番町ハイム101-2
03-6225-2257

ypsilonjapan@gmail.com

※お車でお越しの際、土日はビル内駐車場が無料でお使いいただけますのでご利用の場合は事前にご連絡をお願い致します。平日はショールーム手前の有料駐車場かお近くのコインパーキングをご利用下さい。






2021/05/13

新ものづくり研究会 「やじろべえ理論」講演会

 少し前になりますが、3月23日にアズマ株式会社 縫製研究室(ASC)主催で、船橋による「やじろべえ理論」の講演会を行いました。


まず、新ものづくり研究会というのは、縫製副資材卸をしているアズマ株式会社様が「縫製を科学する」をテーマに活動している研究室です。

その研究室のテクニカルアドバイザーである稲荷田征(いなりだ すすむ)先生に船橋がジャケットを作った縁もあり、研究会でやじろべえ理論を講演する運びとなりました。

(※稲荷田先生は現代の名工に選ばれている方で、文化ファッション大学院大学の名誉教授であり日本モデリスト協会の元会長であったりとアパレル業界では著名な方です。)


当日は大手アパレルのパタンナーさんや縫製工場の方、服飾学校の先生など全部で50名近くの参加者にお集まりいただきました。



内容はやじろべえ理論の説明と、それを踏まえて作った稲荷田先生のジャケットを実際に着てもらい細かく説明するというもので、最後には余興でソプラノ歌手の中井菜穂様にオペラを披露して頂き久しぶりのアトリエコンサートも催しました。

船橋が引いた稲荷田先生の後身頃の型紙は左右の肩で2.5cmも差があり、これは既製服では有りえませんが、一般的なオーダーの補正でもまずやらない事なので皆様かなり驚かれていました。


肩の部分のネックポイントで2.5cm差が付いています。
(肩線実線が右とその下の点線が左です)


それだけ人体と言うのは歪んでいますが、その歪みに抵抗することなく服が釣り合うと一切歪んでいる様には見えなくなります。そして服の重量は均一に分散され、着ている本人は驚くほど軽く感じるというのがやじろべえ理論の概要です。

稲荷田 征先生 

講演より以前に出来上がりをお納めした時の写真です。
なかなかに難しい体型をされているのですが、ジャケットはバランスが取れており体の歪みは見えません。
肩パットも胸バス芯も入っておりません。
前身頃に薄いメッシュの毛芯が1枚入っているだけですが、胸のドレープや全体のラインがしっかりと出ています。

首への吸い付きも良いです。

後ろの首の乗りもバッチリです。
変なシワも出てません。

動いた時も綺麗な背中です。
左右差が2.5cmもあるようには見えません。

また、このやじろべえ理論を更に正確に簡単に把握するべく長年取り組んできた3Dボディスキャナーによる採寸と3D CADによる型紙製作・補正、そして将来的にはこれらの要素をAI技術に取り込んで展開していくという展望もお話しさせていただきました。

(3Dボディスキャナーや3D CADに関してはこちらのブログ記事をご覧下さい。)





やじろべえ理論は今までのセオリーとは違う考え方なのでなかなか理解されない事も多いのですが、稲荷田先生はそのような事は全くなく、柔軟な考え方を持ってらっしゃる素晴らしい方です。

更に実際にやじろべえ理論を駆使した服を着ていただき、より理解を示して下さいました。


講演やコンサートも大変好評をいただきまして、日本橋の店舗の最後を飾るに相応しい研究会になったのではないかと思います。

また、主催のアズマ株式会社様の「縫製を科学する」という考え方とそれに伴う研究室も素晴らしい取り組みだと思います。

アズマ本社の3階にはミシンやアイロン、裁断机、更にはCADや3D シミュレーションソフトなども設置されており、アパレルのモノ作りをサポートしていくという姿勢には大変感銘を受けました。

今後は会員制の服作り技能者集いの場として展開していく予定のようです。

アパレル設備が整備されている会員制工房というのはまだまだ少ないのですが、副資材会社がそういった環境を準備しているというのは素晴らしいですね。

気になられた方はアズマ株式会社ASCのHPを是非ご覧下さい。




サルトリアイプシロン Sartoria Ypsilon

東京都千代田区二番町1-2 番町ハイム101-2
03-6225-2257

ypsilonjapan@gmail.com

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2021/05/11

2021春夏生地のご紹介

ゴールデンウィークも過ぎ、夏日の続いている毎日ですね。

明るい色味で清涼感のあるジャケットを着るのが一番気持ちいい季節です。

特にホップサックやモヘア混のジャケットやスーツなんかがとても似合います。

そこで、当店の春夏おすすめ生地を一部ご紹介させて頂きます。

まずはバンチから

「FOX SPORT」
Wool 100%
ホップサック生地 290-320gm
バスケット生地 320-350gm



英国生地FOXから今季新作の「FOX SPORT」です。
粗めのホップサック生地と目の詰まったバスケット生地の2種類が入ったバンチです。
SPORTという名の通り、ゴルフ場やバー等で着用する際のジャケットに最適な生地です。
紳士の嗜みでこのようなジャケットを羽織るというのは憧れますね。

ホップサックやバスケットは春夏の定番生地ですが、このFOXは他のメーカーの生地よりも落ち感のある柔らかい印象です。
そして何より色数の多さが特徴です。発色の良いグリーンやブルー、淡いベージュや水色など楽しいのですが、どれも仕立て上がりが良さそうで迷います。
バスケット織りの方は軽めのステンカラ―コートなんかにしても良さそうですね。



STANDEVEN  「SUMMERSTRAND」
・Wool 94% , Mohair 6%  225gm
・Wool 94% , Mohair 6%  340gm
・Wool 73% , 2ply Kid Mohair 27%  370gm



こちらも英国からスタンドイーブン 「SUMMERSTRAND」というバンチです。
このバンチは昨年2020年春夏の新作でしたが、今年も継続中です。
また、改めて見てみるとかなり良い生地でしたので今回ご紹介させて頂きます。

内容は225gmのウールモヘアスーツ地がほとんどです。残りのうち2枚は340gmのミッドナイトと黒のウールモヘアでこちらはフォーマル用ですね。残り6枚の370gmの生地はツイルで、2plyモヘアが27%入っていますがどちらかというと春秋冬のパンツにちょうど良い感じです。

まずメインの225gmのウールモヘア、こちら素晴らしい生地です。

かなり軽いのですが全くヤワな感じはしません。サラッとしていてざらつきも無く、夏のスーツやジャケパンに最適な生地です。

柄はチェックやストライプなど定番を抑えているのですが、無地の色数がかなり多いのも特徴です。

夏用のパンツに色違いで数本作るというのもありですね。



CANONICO
230-270gm



こちらはイタリア・カノニコの通年用バンチです。
おもにスーツ地ですが、春夏・秋冬とそれぞれ定番の色柄が入っております。
ウール100%が多いですが、中にはモヘア混のものもあります。
写真のコードレーンはコットンシルクで、独特な清涼感が夏という感じです。
コードレーンジャケットは一着は持っていたいアイテムですね。
そしてこのバンチに入っている生地の特筆すべきはズバリ価格です。
当店にある生地の中で一番お安くなっておりますので、定番のグレーやネイビー無地スーツなどを仕立ててみたいという方におすすめです。


次に当店に在庫しているジャケット着分生地のご紹介です。

・ドラッパーズ ウールシルクリネン
落ち着いたブラウンベージュの三者混ジャケット地です。
白リネンシャツと合わせると綺麗です。


・ドラッパーズ ウール100%
明るい水色に淡いラベンダーのプレイドが入ったウールジャケット地です。
派手に見える色味ですが、形にすると上品さが出るドラッパーズらしい生地です。


・FOX ウールネイビージャケット地
今は廃番になってしまいましたが、数年前に出ていたFOXの極薄ジャケット地のネイビー無地です。
190gm-220gmという極軽量ですが、シワになりにくく柔らかいカーディガンのようなジャケットになります。カーディガンより軽いかもしれません。


・FOX ベージュチェックジャケット地
こちらもFOXの極軽量ジャケット地です。
淡いベージュのグレンチェックが綺麗です。
さらっと羽織れるジャケットの理想形です。


・W.Bill リネン100%ネイビージャケット地
リネン生地に定評のあるW.Billのリネン100%ジャケット地です。
300gm以上あるので重いしっかりとしたリネン地ですが、着ていくごとに柔らかく馴染んでいくので長く育てていく楽しみがあります。



以上が今季当店おすすめの生地バンチ、在庫着分生地になります。
今回は載せておりませんが、在庫着分生地は良い春夏スーツ地も多くございますのでお越しの際は是非ご覧下さい。





サルトリアイプシロン Sartoria Ypsilon

東京都千代田区二番町1-2 番町ハイム101-2
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2021/05/06

電話に関するお知らせ

ブログを見て下さっている皆様にお知らせです。


当店への電話が繋がり難い場合がございまして、ただ今原因を究明中です。

電話をして頂いた際に「非常に混み合っています」という音声案内が出る場合もあるのですが、音声案内や発信音も鳴らずに時間が経ち切れてしまうという場合も多くございます。

当店はお盆と年末年始以外は営業しておりますので、電話が繋がらない場合はお手数ではございますがメールにてご連絡頂けますと幸いです。

メールアドレス ypsilonjapan@gmail.com


ご迷惑をお掛けして申し訳ありません。

宜しくお願い致します。


2021/04/20

千代田区二番町のご紹介

 先にお伝えしております通り、この度4月より千代田区二番町へ引越しを致しました。


場所は麹町駅、半蔵門駅、市ヶ谷駅が最寄り駅となります。

また、四ツ谷駅や永田町駅、赤坂見附駅なども十分徒歩圏内です。

さらに千鳥ヶ淵公園や皇居も近く、気持ちの良い街です。

皆様お立ち寄りの際はぜひ近くを散策してから帰られることをおすすめします。


新ショールームは少し入口が分かりにくいため、画像にてご紹介致します。

当ビル(番町ハイム)外観です。
中央の奥まったガラス戸が入口です。
手前の駐車場に車が止まっていると隠れてしまうのでご注意下さい。
※ビルエントランスの左側になります。


少し進むと当店の看板もガラス戸に付いております。


看板
※こちらのガラス戸は擦りガラスにもなるので店内が見えない場合もございます。


ショールーム内です。
空間除菌の会社様とホームシアターの会社様との共同です。
画像では切れてますが、左奥には壁一面のスクリーンと大型スピーカー(LINN社製)があります。


こちらは当店向かいにある東京グリーンパレスホテルです。
特徴的なビルですのでこちらも目印になりますね。


今回の移転先は番町ハイムというビルの1階で路面店になりますが、独立店舗ではなく別会社の中に我々も同居しております。

ショールームも数社で共同使用となりますため、必ず事前のご予約ご連絡をお願い申し上げます。(当日でのご予約は埋まっている事が多いので、数日前にはご連絡を頂けると幸いです。)


引越してきて約2週間が経ちましたが、すぐ近くに大正からやられているボタン屋さんがある事が最近判明しました。

このボタン屋さん、かなり良いです。

品ぞろえも然ることながら店主さんのこだわりが凄いです。例えば水牛ボタンでも、今出回っている機械で削る量産の物とは違い、職人が削る「ちゃんとした」水牛ボタンを仕入れていたり、今では生産できなくなった素晴らしいナットボタンが残っていたりなど、たまたまですがすぐ近くにそんなボタン屋さんがあるのも何かの縁のような気がします。

お仕立てを御注文の際はそちらのボタン屋さんのボタンも候補に入れられるように準備しておりますので、どうぞご期待下さい。


サルトリアイプシロン Sartoria Ypsilon

東京都千代田区二番町1-2 番町ハイム101-2
03-6225-2257

ypsilonjapan@gmail.com



2021/04/17

千代田区二番町と3Dボディスキャナー

 4月も半ばとなってきましたが、皆様如何お過ごしでしょうか。

さて、サルトリアイプシロンは日本橋での営業を3月いっぱいで終了し、4月から東京の中心により近い千代田区二番町(地図はこちら)へと移転して参りました。

4月5日より営業する予定でしたが思っていた以上に準備に時間がかかってしまい、今週より営業を徐々に再開しておりました。来週19日(月)からは通常営業になりますので皆様のご来店心よりお待ち致しております。


そして今回新天地での目玉として「3Dボディスキャナー」が導入されました。

これは船橋が長年目的としていたもので、念願かなっての導入です。




この3本の柱の中心に立ち、わずか0.5秒で全身を3D撮影・計測致します。

この3D計測により、一瞬で正確な体型情報を得る事が出来ます。
寸法だけでなく、身体の曲がり具合やくせなど服の「体型補正」をする上で一番重要な情報が分かります。

また、メジャーで測る場合は人によって数値のズレが確実に生じますが、3D計測ではそのような事が無くなります。
知ることの出来る計測箇所も60か所以上で、さらにプラスして船橋のやじろべえ理論に必要な箇所をカスタマイズして計測出来るようにしております。(現在カスタマイズ作業中)


これまで我々の作る服は船橋がメジャーを使って手で採寸していた値を、船橋独自の補正理論で動くCADでお客様個人の型紙を作っておりました。
そこには数値だけでなく体型のクセを目で見て、塩梅を加味した上で型紙に反映しておりました。

今回3D計測が導入されたことにより、人それぞれの体型のクセも瞬時にリアルに数値化されます。
その数値と船橋の培った経験値が合わさり、今までよりもさらに高精度な体型情報が瞬時に型紙として作成されることになります。

計測した数値を落とし込んだCAD型紙(2D)


ここまでですと単純に採寸の手間が無くなったのと、3D情報により体型の把握がしやすくなっただけという感じがします。
実際これだけでもビスポークの中ではかなり進化した話かと思いますが、まだこの先があります。

この時点でのCADの型紙は2Dです。

ここから更にこの型紙を3Dにしていきます。
それが『3D CAD』です。

3D CADはデジタル上で縫い上げる事ができ、そのままデジタル上で服が出来ます。

縫い合わせ指定をした3D CAD型紙(船橋の体型)

そして、今度はCLOというソフトを使い、3D計測した数値を取り込んでデジタル上にアバターを作ります。
このアバターの凄いところは関節も出来るので、例えば歩いている時のような体勢など自由に動かせます。

↓に船橋を3D計測し、それをアバターに取り込む様子を動画にてアップ致しました。
白い人間が船橋を3D計測したもので、元から入っているアバターと融合させる事により間接ができ動かすことが可能になります。(顔はデフォルトのままですが、体型は船橋に変わります)

船橋アバター動画

そして、このアバターが出来上がりましたら、先程の3D CAD型紙を縫い合わせます。



そして縫い合わせをした後、引っ掛かりやラペルの返りなどをきちんと整えて着せ付けを致します。そちらの動画もご覧下さい。



着せ付けた画像

以上が船橋が数年に渡って取り組んでいる3Dボディスキャナーと3D CADによるオーダーシステム及びデジタルフィッティングの概要です。
実際3D CADとデジタルフィッティングはまだ実証を重ねている段階ですので、我々のビスポークは今までと同様船橋が直に仮縫いを行うクラシックなものですが、実用可能な段階になりますといつでもどこでも高精度なオーダー服を気軽に注文できる未来になっていくと思います。

ただ、このシステムは40年以上ビスポークスーツを作り続け、様々な体型の方を見て補正をしてきた船橋のアナログの経験と蓄積があるからこそデジタルに反映できるものであり、手でものづくりをする事をもっと大切にしていくための進化でもあるかと思います。

以下は代表の船橋から皆様へ。

 「この度、千代田区二番町に引越しいたしました。
このタイミングで念願の3Dボディスキャナーを導入する事が出来ました。
このシステムはこの先、採寸して、パターンを3Dに置き換え、アバターに着せ付け、バランスを確認してその場で補正が出来るようになります。
なぜこれにこだわるのかと申しますと、人の身体はそれぞれに複雑です。更にその上から衣服を着ています。その状態から体型を完璧に把握するのは不可能に近い事です。
私はどうしてもお客様の身体の一部になる様な、バランスの取れたストレスを感じさせない服を着ていただきたいとの思いからこのシステムの実現に長年取り組んできました。
そして遂に今月よりボディスキャナーでの採寸を始めました。
新たなサルトリアの形を感じていただけたらと思います。」

サルトリア・イプシロン代表 船橋 幸彦




サルトリアイプシロン Sartoria Ypsilon

東京都千代田区二番町1-2 番町ハイム101-2
03-6225-2257

ypsilonjapan@gmail.com