バロック音楽はあまりなじみがないかもしれませんが、聴いていると癒されていく不思議な力があり、出演者の方々の和やかな雰囲気も重なってとても心地の良い空間でした。
いらっしゃった皆様も楽しんで頂けたようで安心いたしました。
今後も面白い企画がありますので、皆様来年もどうぞご期待下さいませ。
まずは出演者紹介と当日のプログラムをご案内致します。
出演者
久保田潤子:ソプラノ、ゴシックハープ
金井隆之:テノール、ギター
中村康紀 :テノール、リュート
松浦 諒:テノール
以前のブログにてプロフィール紹介や楽器紹介をしておりますのでそちらもご覧下さい。
またこちらの皆様はincontro(インコントロ)という古楽器を中心とした音楽団体に所属しております。
よろしければリンクからHPもご覧になってみて下さい。
http://arts-info.com/incontro/
プログラム
・西風が戻り zefiro tirna /クラウディオ・モンテヴェルディ
・本当の事とは思えない/コスタンツォ・フェスタ
・フィレンツェのアリア/作曲者不詳
・信じる者は愚かだ folle e' ben /タルクィニオ・メールラ
・白い花 Il Bianco Fiore /チェザーレ・ネグリ
・この歌を聞いてください sentirete una canzonetta /タルクィニオ・メールラ
・そよ風吹けば se l'aura spira /ジローラモ・フレスコバルディ
・幸せな恋人 amante felice /ジョヴァンニ・ステファー二
・何て運命/アントニオ・カルダーラ
・こんな美味い che gusto mai questo /アントニオ・カルダーラ
・泣かせてください Lascia ch'io pianga/ゲオルク・フリードリヒ・ヘンデル
・樹木の陰で ombra mai fu /ゲオルク・フリードリヒ・ヘンデル
・涙する美しい人 Lagrimosa belta' /ジョヴァンニ・フェリーチェ・サンチェス
・愛の神は D'improvviso /アントニオ・カルダーラ
当日もお持ち頂いた楽器や演奏する楽曲について詳しくご説明頂きました。
以前のブログで楽器紹介を致しましたが、ギターの説明がなかったのでこちらにも記載致します。
こちらは1500年頃のリュートをモデルにして、「ドルメッチ」という楽器製作者の工房で作られた楽器です。
著名な楽器製作者で、あらゆる古楽器を復元していた方です。
10コース(弦の張ってある道筋とでもいえばいいのでしょうか)中9コースに2本ずつ弦が渡り、最後の1コース1本を合わせた19弦です。
ピックなどは使わず指で演奏し、写真のリュートで説明するとネック上半分は主にメロディーを奏でるのに使い、下半分はストロークで和音を奏でる際に使用するそうです。
こちらは1800年頃のスペインで作られたギターを元に現代のイギリス人楽器職人の方が製作した楽器です。
6コースに2本ずつ弦が渡る12弦で、1コースごとに隣り合う弦が1オクターブの差で張ってあります。
現代になるにつれて低い音が追加されていったそうで、バロックでは5コース、ルネサンスでは4コースだったとのことです
6コース12弦は現代のエレキ、アコギでもあり、ジョージ・ハリスンが12弦のリッケンバッカ―を使っていましたし、変わり種だとダブルネックギターなどもありますね。
レッド・ツェッペリンやジェネシスの演奏で見かけます。
トリプルはジョン・ポール・ジョーンズでしょうか。
こちらのハープは1500年頃のヨーロッパ絵画を元にスイスで作られた楽器です。
弦は26本、羊の腸でできているためとてもハリが強く、弦を張り替えた後もある程度伸びきるまで引き込まないと音が安定しないため、3日程かけて弾き込んでいるそうです。
非常にシンプルな構造ですが、テクニックを駆使してノイズが混ざったような音を出すこともできます。
どの楽器も弦が多いのでチューニングが大変そうですね。
またお客様からこのような感想を頂きました。弦は26本、羊の腸でできているためとてもハリが強く、弦を張り替えた後もある程度伸びきるまで引き込まないと音が安定しないため、3日程かけて弾き込んでいるそうです。
非常にシンプルな構造ですが、テクニックを駆使してノイズが混ざったような音を出すこともできます。
どの楽器も弦が多いのでチューニングが大変そうですね。
お客様からの感想
学校で習う音楽(バッハ・ヘンデル以降)の前期に当たる、“バロック時代”の音楽的な雰囲気を初めて十分に味合うことが出来、大変素晴らしいコンサートだったと思います。
特に、松浦氏のオンブラ・マイ・フと、最後のアンコール曲が素晴らしかったと思います。
(松浦氏の歌唱力は、キャスリーン・バトルのオンブラ・マイ・フに負けないくらいに素晴らしかったと思います)
今日のコンサートを聴いていて、バロック時代の雰囲気がやがて近代音楽へ受け継がれ、大交響曲の時代へと移っていく"流れ”を感じました。
本当に素晴らしい企画だったと思います。
4人のメンバーも素晴らしく、特に芸大を出てこのような分野の演奏に従事している人をこれまで知りませんでした。
とにかく、感銘を受けました。
久保田さん、金井さん、中村さんの演奏や歌のハーモニーは松浦さんのテノールととても相性がよく、特に松浦さんの伸びやかで、さわやか歌声が印象的でした。
バロックの流れがつかめるようにと構成して頂いたプログラムも分かりやすく、夢中で聴いているお客様もおりました。
コンサート終了後の歓談の場でも熱心に感想を延べて下さる方もおり、皆様の様子に私共もとても感激致しました。
演奏終了後の様子
リュートの構造を間近で見せて頂きました。
皆さんとても明るいキャラクターで演奏後もお客様と楽しそうにご歓談されておりました。
テノールの松浦さんはのんびりとコーヒーを楽しんでおりましたね。
今回もTAIRA ROASTERYの平良さんがコーヒーの出店をして下さいました。
11/11に弊社向かいのcafe&restaurant UNOにて豆の焙煎を行うそうなので、お近くにいらした際はお寄り下さいませ。
TAIRA ROASTERYインスタグラムhttps://www.instagram.com/tairaroastery/
さて、次回のアトリエコンサートは来年1/25(金)に開催致します。
次回はオペラを行いますので、開催が近くなりましたらお知らせ致します。
今回行ったバロック音楽も定期的に行いたいと考えておりますので、詳細等はブログでお知らせ致します。
それまでどうぞお楽しみに。
サルトリアイプシロン Sartoria Ypsilon
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