2011/11/30

サルトリアイプシロン パンツのオーダー

サルトリアイプシロンでは、パンツ単品でもご注文をお受けしております。


全て、仮縫いを含むフルオーダーですので、履いていただいた時のシルエットが違います。
また、ポケットやボタン有無の仕様等も当然お選びいただけます。

生地は、ウール、コットンを中心に(チノ、コーデュロイ、ツイル)など替えパンツ、きれいめのカジュアルスタイルにも使える生地を幅広く御用意しております。

他店と比べての違いは、やはり型紙(=シルエット)とその扱い(=補正)の点ですが、それは後日説明させていただきます。



2011/11/26

H.Lesser&sons

新たに生地を8点入荷いたしました。それぞれ在庫分限りです。



Lumb's Huddersfield Golden bale   for  H.LESSER & SONS
Made in England.
1.Navy × Blue striped
2.Glencheck  × Blue windowpane

おそらく重さ280gmsのスリ-シーズンに、100%Woolにしてとてもしなやかで自然な光沢があります。Golden baleゆえ、通常バンチでは扱われない生地です。濃紺にブルーストライプと、グレンチェックにブルーのウインドペーンの2点です。


"Solway" by Porter & Harding     Made in Scotland

3.Brown glencheck
4. Glencheck  
おそらく310gms前後、秋よりの合物です 。よりクラシックなスーツを求めるならば、とても相性のよい生地です。きめ過ぎず普段着としてスーツを着られる方へ。   

5.“Oyster” by Harrisons     Made in Haddersfield England

おそらく350gms前後の冬物スーツ地です。クラシックな色柄で、しっかりとした厚みがあり、永く愛用していただける一着になるはずです。



6."H.lesser & sons"    Navy Flannel     Made in England
400gmsあるヘビーな生地ですが、ガシガシし過ぎずしなやかさもあります。紺無地フランネルのブレザーとして毎年着込んでいくのに最適な生地です。

7. " Moonbeam " by Harrisons     Made in Scotland
   Wool    &     Angora

。おそらく350gms前後の、水色のメリンジ調に青のウインドペーンのジャケット地です。 アンゴラウサギの毛が混ざりとてもやわらかな手触りです 。ウールだけのものに比べ、高級感のある逸品です。

8.ミミナシ  Made in Japan
これは、国産であることは確かですが、サンプルづくり用に買ったものでミミがありません。ですが、悪くない濃紺具合の色柄と、何より触ったときにコシとある生地です。色柄さえ気にいただけた方なら、スーツにもジャケットにもつかえ重宝するはずです。

是非、お気軽に店頭で御覧くださいませ。


2011/10/27

仕立て屋が作るオーダーメイドシャツ「作り」3

夏のスーパークールビズも終わり、やっとジャケットを羽織れる季節になりましたね。
秋になったにもかかわらず、イプシロンシャツをご注文いただいているお客様、誠にありがとうございます。 
久々の更新となってしまいましたが、 今回は、仕立て屋が作るオーダーメイドシャツ「作り」についてPart3として、手縫いの味についてご説明させていただきます。

早速ですが、なぜ弊社ではシャツを手で縫うのかを申し上げます。
ミシンで仕上げたシャツと手で仕上げたシャツでは、出来上がった服の表情(印象)が全く異なるからです。 一般的に販売されているミシンで縫われたシャツは、ほぼ100%といっていいほど高速ミシンで次から次へと縫い合わされていきます。

今アパレル市場(工場) では、価格競争の影響でより短い時間でより多くの服を製造しなければならない状況へと追い込まれています。

そのため工場では常に時間との戦いですから、どれだけ効率よく、より短い時間で一着の服を縫い上げられるかという考えから、服を作っています。(なのでどうしても工場では工程を分担したライン作業となってしまうわけです)

そうして縫われたシャツをアイロンと糊でかっちりプレスし綺麗に箱づめしているわけですが、私にはそうして作られた皺(しわ)一つないシャツが逆にキレイ過ぎて不自然に感じてしまいます。

※別に既製服、工場で縫われた服を否定しているわけでは全くございません。一個人としての考え、思いをただ書かせていただきました。(ご気分を悪くされた方、大変申し訳ございません)

前回も申し上げたように、イプシロンのシャツいい意味で新品の状態でも古着っぽく、身体になじみやすいのが特徴ですので、既製服とは全く作っている「視点」が違います。
弊社の服は、ハンガーにかかっている時、たたんで置かれている時、いかに綺麗に皺無く、きっちりと見えるかではなく、実際に服をお客様がお召しになられた時に、どれだけ身体になじみ、着やすく、自然で、雰囲気がでるかをイメージして服を作っています。
そういった意味では、服づくりの考え方だけでなく、どういったものが綺麗でエレガントなのかという見た目での視点も、他とは異なるかもしれません

っと、文章を書いているとすぐ話しがずれてしまいますので、本題に戻りたいと思います。 イプシロンのシャツは衿内側、カフスの内側、アームホールの縫い代のとめ、ボタンホール、ボタン付け、剣ボロの閂(カンヌキ)と内側縫い代の隠し、ガゼットを手で縫っています。


まず、こちらが衿内側、カフス内側のまつりです。



一般的なシャツはミシンで表生地、芯、縫い代、内側の生地を一緒に縫ってとめます。 ですがそうしてしまうと、表からステッチをいれますので、どうしてもミシンで縫っているうちに内側の生地が縫いずれてくるのです。
また、縫い目が固くなってしまうのも手で縫う理由です。

次にアームホールのまつりです。



よく雑誌等では手でまつったアームホールの着心地はバツグンに良いなど言われていますが、縫い代をまつっているので基本的に着心地はミシンで縫っても、手で縫ってもほぼ変わりません。(アームホールと身頃を手で地縫いした場合は着心地は変わるかもしれませんが


ただ、アームホールを手でまつると着たときの袖の雰囲気はミシンで縫ったものと比べて全く違います。ふわっとした印象です。
手縫いとミシン縫いのシャツ2枚を並べてぱっと見比べただけでも、全く違う印象だということが分かっていただけると思います。(店にはサンプルもございますので是非一度スタッフまでお申し付け下さいませ)

続いてボタンホールとボタン付けです。
まずこちらが機械のボタンホール。


そしてこちらが手縫いのボタンホール。



違いがお分かりになりましたでしょうか? 
シャツのホールはジャケットのホールのように中に穴芯を入れたりはしませんので、違いが分かりづらいかもしれません。
ただ手でかがったホールはより立体感があり ソフトな印象だということは確かでしょう。
最近のシャツ専用のボタンホール機は、わりと細めで綺麗にかがれるようなので、このあたりは本当にマニアックな 違いになってくるかと思います。

続いてこちらが機械のボタン付け。


そしてこちらが、手でつけたボタン。


足があるか、ないかの違いだけなのですが、これだけでボタンをかける際の「かけ心地」が全く違ってきます。足があると驚くほどストレス無くボタンを付けはずしすることが出来ます。

最後に剣ボロとガゼットです。
剣ボロは内側の下ボロの縫い代を隠し、それをまつっています。このほうが折り返したときに綺麗に見えるためです。
そして上からカンヌキ止めをします。補強の意味もありますが、見た目の飾りとしても、とても良い雰囲気です。

ガゼットも手でまつります。


ワークシャツなどは脇を縫う時にミシンで一緒に縫い込みますので補強の意味合いが強いですが、ドレスシャツの場合は補強というよりも、縫い代のぼろを隠すためにつけます。
 ここも手で縫うのは、ミシンよりも雰囲気がよくなるためです。
このようにシャツを手で縫うということはそれぞれに意味がある訳ですが、一番のメリットとしてはやはり服に表情、雰囲気がでるということです。ただしデメリットとしてはどうしてもミシンで縫ったものと比べると強度が弱いということです。

ただ、強度が弱いだけですので、生地さえすりきれなければ何度でも修理が可能です。
代表船橋の長くからお付き合いのあるお客様はイプシロンシャツを10年以上着てくださっています。服は大事に扱っていただければちゃんと長持ちするものです。



2011/10/06

アルスターコート

現在、サルトリアイプシロンではコートオーダー会を開催しております。
人体サンプルには、今回新たにつくった、クラシックなアルスターコートを着せております。

※アルスターコートとは、アイルランドのアルスター産の生地でつくられたものを発祥とする、“アルスターカラー”のついたコートを指します。

胴衣は、フラップ付きの切りポケットだったり、長いベルトなど色々なデザインがあるようです。衿の形違いでポロコートなどもありますが、我々のコートは、イタリア式のアルスターコートです。



凛々しい雰囲気のアルスターカラー。
段返りの6釦です。


特徴的なポケット。(ポストポケット)



ターンナップカフス




背中心はインバーテッドプリーツに釦付きのセンターベンツです。

今回のサンプルでは茶のヘリンボーンツイードを使用していますが、カシミアやキャメル色のウール100%のコート地もお取り扱いしております。

コートをお考えの方は、この機会に是非ご覧下さいませ。

2011/10/01

着たときのシルエット


注文服は、その人が着てはじめてシルエットが現れる。



代表、船橋幸彦(工房内にて背景のお見苦しい点はお許し下さい)


トータルコーディネート全てサルトリアイプシロンのものです。


注文服とは人が着たとき、動いたときに初めていきいきと目を覚まします。

それは、その各人に合わせるシルエットでつくられているからです。

イタリア(イプシロン)の服は、軽いです。

同時に、立体的に構築されたシルエットを大切にします。
ですが、そのシルエットをつくる為にバリバリに堅い芯や、のりなどは一切使いません。芯地はぺらぺらの軽いものを使っています。だからこそ高度な技術が必要だと、船橋はいいます。

軽いが、軽く見えないシルエット。

それが、サルトリアイプシロンの服です。



2011/09/25

手縫いのボタンホール

先日お客様より釦ホールを直してくれないか?
というご依頼をうけました。



こちらがその釦ホールです。

釦をかけたり、はずしたりしているうちにホールの糸がほつれてしまったようです。
お客様のジャケットは約11年前、まだサルトリアイプシロンがミラノにあったころお仕立てしたものです。
もちろん、まだまだ現役でお召しいただいているものでございます。

こういった修理の依頼をうけるのは弊社としても大変うれしいことでございます。
丁寧に一針一針縫い上げた服が実際にお客様の手にわたり、大事に着てくださり、こうして戻ってくることは、仕立て屋としての理想です。

今の社会の流れのように、安い服を買っては捨て、買っては捨てを繰り返すよりも、一着の服を、長く大切に着るということはある意味、経済的であり、エコであり、なにより一着の服に対して愛着が沸いてくるものです。

人にはそれぞれの考え方、価値観がありますから、一概に良し悪しを私が言うことはできませんが、高い値段でスーツをオーダーすることは、決して贅沢なことではないように感じます。


話がずれましたので本題に戻りたいと思います。
まず、ほつれてしまった糸は元には戻りませんので、一度全部といてしまいます。


 その後もう一度かがり直せば、新しいホールへと生まれ変わります。



釦ホールをかがる糸は基本シルクですし、釦付け糸はコットン、その他弊社では基本的に糸等、附属はすべて天然のものを使用します。



先日、別のお客様で、ジャケット脇のパッチポケットのステッチ糸が外れてきてしまったから直してほしいと言うご依頼を受けました。また、釦が外れてしまったなどご連絡を頂くこともございます。

ですがそれでいいのです。(不良品なわけではございません!) また縫い直せばいい訳ですから。化学繊維の糸を使えば、確かに天然のものに比べほつれにくくなりますが、そうしてしまうと、今度は逆に糸の強度が強すぎて生地が切れてしまいます。

天然繊維の生地にはやはり天然繊維の糸で縫い上げるのが一番自然です。
それに服になったときの馴染み雰囲気が化学繊維のものに比べ違ってきます。
天然の素材は、使い込むことで歳をとりますので、弱くなってくるものです。
そうして不具合が生じてきた場合は、いつでも弊社へご連絡、もしくはお持ち下さい。

いつでも修理、メンテナンスいたします。



2011/09/04

よりクラシックを求めるならば…

今回、よりクラッシックなものを求めている方に、年代物の生地について。

現在、生地の生産地である欧州においても、ドライスピニング(紡績)、高速織機が一般的であることはご存知だと思います。そして、その技術革新のおかげで、super表記などの繊細な生地はより細く、よりエレガンスに美しくなっています。
一方で、昔ながらの仕立ての雰囲気をだすため、太目の糸で織ったり、昔の織り方どうりに復刻した生地も出来ています。

ですが、やはり”ヌメリ感”のあり、風合いのある生地を求めるならば、(高速以前の織機をつかった)本物の年代物が、柔らかに仕立て栄えすると感じます。
また、特にクラッシックな縫製方法で手縫いを多様する仕立て方の場合、後者がとてもしっくりきます。もともと、100年以上前の形に、縫い方も副資材もたいして変わっていないのですから、相性が良いのも当然かもしれません。

年代物の生地を使い、手縫いを多用し、重たいアイロンで時間をかけて仕上げるものは、現在のスーツとは一線をきす一つの価値観があると思います。

一方、生地は年月ごとに生地が含む油が抜けていくと言われますが、そのうん年前の生地と、復刻された生地を比べても、明らかにうん年前のもののほうが感じがよく、柔らかにハリがあると感じます。
弊店でも、年代物の生地が数点、一着分限りで御座います。今後、順にご紹介致します。

まずは、一点。



Tallia di delfino のWool&Cashmere、1980年代につくられたと思われる生地です。現在では、super生地などの細いウーステッドを得意とするタリアも、古いものにこのように風合いある生地が残っていました。現物一点限りです。
 
一枚目の写真と同じ品質の生地なので、同様の雰囲気で仕立て上がるはずです。店頭で御覧くださいませ。