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2021/06/18

ふるさと納税返礼品

とうとう関東も梅雨入りしましたね。

既にじめじめと暑い日が続いておりますが、皆様体調にはくれぐれもお気を付け下さい。


さて、当店が普段から取り扱っている生地織り元のデルタプロジェクトさんが、地元である山梨県西桂町のふるさと納税の返礼品として既製シャツを出品しております。その制作をサルトリアイプシロンが担当致しました。


<ふるさとチョイスページ>

ふるさとチョイス シャツ Mサイズ

ふるさとチョイス シャツ Lサイズ


<楽天ページ>

楽天 ふるさと納税シャツ サイズM

楽天 ふるさと納税シャツ サイズL


使用しているシャツ生地はデルタプロジェクトで織っている140番手双子のコットン100%で当店でも普段から扱っている定番生地です。細番手で織られた柔らかく滑らかな肌触りは一度着てしまうとやみつきになります。

当店はシャツもビスポークのみの展開ですので、サルトリアイプシロンの既製シャツはここでしか展開していない限定品となります。

既成とはいえサイズが決まっているだけで縫製に関してはビスポーク同様我々の工房で1枚づつ縫い上げます。


ディティールは当店のスタンダードな形です。







肩や袖口、背中のヨーク部分はギャザー仕様です。
ドレスシャツとしてネクタイ、ジャケット着用で様になるよう襟にボリュームを持たせており、着丈や裄丈もいわゆるドレスシャツの長さです。
ボタンは薄い貝ボタンの2つ穴、縫い糸も極細の120番手綿糸、芯も綿フラシ芯を使用しています。




着用画像です。生地、ディティールはそのままです。(写真のサイズは着用者サイズで作られたものですので既製バージョンとは異なります)
※細番手の糸で繊細に織られた生地ですので、多少透けが気になる方はインナーを着られる方が良いかもしれません。

サイズ詳細

・Mサイズ 首回り38~39・バスト108.ウエスト96・ヒップ106・裄丈83~84・着丈78
・Lサイズ 首回り40~41・バスト114・ウエスト104・ヒップ112・裄丈85~86・着丈82


ご興味のある方は上記リンク先のふるさとチョイスか楽天ふるさと納税のページをご参照ください。

お問い合わせ等は各ページ問い合わせフォームかデルタプロジェクトへご連絡をお願い致します。


(注意事項)

※既製になりますので個別のサイズ対応は致しかねます。

※購入後サイズ調整などの直しは承っておりませんのでご理解いただいた上で御注文をお願いします。


2018/10/06

タキシード用シャツのお仕立てお仕上り

台風の影響で夏の様な暑さです。
半袖を着るべきか悩みますね。

本日は、久々にお仕立てお仕上りのブログです。
インスタグラムでは既に写真をあげておりますが、フォーマルシャツが完成致しましたのでご紹介です。
所謂立衿イカ胸シャツですね。



全体です。
イカ胸部分を長くし、カーブの部分は着用時に隠れるようになっております。


シャツと同じくタキシード用のパンツ。
こちらも一緒にオーダーを頂いたものです。


着用姿です。
先程のパンツと合わせて着用するとよりフォーマルな雰囲気があり格好いいですね。



今回はイカ胸部分に4mmのピンタックを施し、カフスもウイング・カフスやウイング・ド・カフスと呼ばれる形のダブルカフスの仕様です。
ピンタックの縫い方は様々ありますが、今回は以下の写真の様に生地の縦糸を1~2本抜きタックの案内線を作りミシンを掛けていく方法で仕上げております。



裁ち端から1、2本糸をつまみ引き出します。
細い線ができるのでアイロンで折りミシンをかけていきます。


タックを寄せた後裁断し身頃に乗せミシンで叩いて完了です。
フォーマルなので前立てを比翼で仕上げて身頃のパーツが完成します。



こういったフォーマルはもちろん、秋冬ですとフランネルシャツなどカジュアルシャツのオーダーもございます。
様々なディティールがございますので、デザインのご要望などスタッフにご相談下さいませ。



サルトリアイプシロン Sartoria Ypsilon

東京都中央区日本橋本町4-7-2 ニュー小林ビル3階

03-6225-2257

info@sartoriaypsilon.jp

2017/12/18

新しいシャツ生地入荷致しました

今年も後2週間ですね。
弊社も年末に向けて慌ただしい毎日です。
先日イタリアからシャツ生地が届きましたのでご紹介致します。

以前から何度かブログにてイタリアのReiser&Livaditi社の生地についてご案内しておりましたが、遂にオリジナルバンチが完成致しました。
元々在庫としてご用意していた生地は船橋がイタリア時代に持っていたもので、新しく生地をご用意したいと思っておりましたがバンチを作って頂けるとは驚きです。




グリーンのシンプルなバンチが2冊、色柄共に豊富にそろっております。


在庫として新しく7種の生地を反で買い付け致しました。
ブロード、オックス、ダンガリーなどでスタンダードな色味をご用意しております。
下記にていくつかご紹介いたします。



BRIDGE

ブロードです。
4色展開で程よい光沢感がとても上品ですね。
在庫はブルーとホワイトがございます。




DIAMANTE

ダンガリーです。
6色展開で在庫はホワイトのみです。
バンチには淡いピンクやイエローなど暖色のもございます。



Dali

 こちらはブルーのマイクロチェックです。
ブルーを中心に展開されており、無地、織柄、ストライプもございます。

勿論バンチの中にはチェックやストライプなどイタリアらしい色味で展開されている生地も豊富にございます。
日本では弊社のみ取扱いですので、日本橋にお越しの際は是非お立ち寄り下さいませ。


*バンチから生地をお選び頂く場合、注文後10~2週間程で到着予定です。
 イタリアの夏季、冬季休暇などで変動する場合がありますのでご了承ください。





サルトリアイプシロン Sartoria Ypsilon

東京都中央区日本橋本町4-7-2 ニュー小林ビル3階

03-6225-2257

info@sartoriaypsilon.jp

2017/01/22

シャツのオーダーについて

以前ブログにてご案内しておりますがお問い合わせを多く頂く為、今一度シャツのオーダーや仕立てについてご案内いたします。



・シャツのオーダーシステム
デザイン、生地を決定し採寸
型紙作成
(初回のみ仮縫いを行います。)
仕立て、お渡し

以前はご希望のお客様のみ仮縫いでしたが、現在ではより体型にフィットしたシャツを仕立てる為、初回の方はシーチングにて仮縫いをお願いしております。*仮縫いオプション+¥10,000(税別)



・基本のデザイン
ヨーク、カフスはギャザー切り替えで柔らかい雰囲気のシャツとなり、襟はワイドカラー、カフスはシングルが基本ですがご希望により変更も可能です。
ミラノカフスやダブルカフスにする方もいらっしゃいます。

こちらはミラノカフスの見本でございます。
他社ではターンナップカフスとも言います。



・取扱い生地
イタリア : CACCIOPPOLI , CERRUTI , Reiser&Livaditi
イギリス : Ringhart

お勧めはCACCIOPPOLI カチョッポリです。
ナポリの創業のマーチャントでシャツ生地の色柄も豊富です。
リネンのコレクションも種類が多く人気の要因の一つだと言えますね。
Price
¥52,000(税抜)~



CERRUTI チェルッティは繊維産業が盛んなビエラ地区に工場があり、その中でも最高品質の工場として知られております。
種類こそ少ないものの、細番手の繊細な生地はとても高級感があります。
Price
¥52,000(税抜)~



Reiser&Livaditi レイザーリバディティ、こちらはミラノにて生地を製造しており1970年創業のシャツ生地専門の老舗メーカーでございます。
クラシックなデザインとクリエイティブな配色のストライプなどもあり面白く、品質も申し分ないのですが日本ではあまり知られておりません。
弊社では代表の船橋がイタリアで買い付けた生地がいくつかございますので、ご要望の際はお申し付け下さいませ。
Price
¥39,500(税抜)~



Ringhart リングハートは1978年創業のロンドンにあるシャツ生地マーチャントでございます。
弊社が取り扱うメーカーの中で最も種類の豊富な750種。
その中にはロックの黄金期を彷彿とさせるサイケデリックなテイストもございます。
Price 
¥42,000(税抜)~



・仕立てについて
イプシロンのシャツは糊を一切使用しておりませんので、ソフトで軽い仕立てでございます。
その理由として素材にこだわることが挙げられます。
弊社で扱うシャツ生地は100%天然素材で織られているため使用する糸や芯地も綿100%にすることで生地とのなじみが良く、更に芯地は糊のついていないフラシ芯ですので何度も着用、洗濯する事で柔らかい味のあるシャツになっていきます。



また、縫製を行う際にもこだわりがあります。
まずは糸、100番手や場合によっては120番手とかなり細い綿糸を使用し細かいピッチ(縫い目の幅)で縫い上げます。
そのため通常使用される60番手の糸と比べると、縫い目が固くなりにくくエレガントな仕上りとなります。
また裾や脇の縫い代ですが、通常は5mm以上幅を取るところ当店では3mm以下の縫い代で縫い上げている為ドレッシーな印象のシャツとなります。



さらにミシンと手縫いを併用しておりますので、襟やカフスの内側を手でまつる事により縫い目が固くならず、ボタンホールやボタン付けも手縫いを施す事で既製品にはないストレスフリーなボタンの掛け心地を体験頂けます。
この他にも下の襟の写真の様に表襟にゆとりを入れ、表側と裏側にゆとりの差をつけることで襟が立体的に仕上り、着用する際に襟が自立する縫製の仕様など説明始めると止まらなくなってしまいますね。



この様に弊社のシャツはお客様がお召し頂いた際にどれだけ体に馴染み自然な着心地であるか、その上で見た目のエレガントさや雰囲気があるかを重視した仕立てであるか簡単にですがご説明致しました。
以前載せていたブログにて更に詳しい内容を載せておりますので、もっと細かく知りたいという方は是非こちらもご覧ください。

過去ブログ:仕立て屋が作るオーダーメイドシャツ






サルトリアイプシロン Sartoria Ypsilon

東京都中央区日本橋本町4-7-1イマスHKビル5F-B

03-6225-2257

info@sartoriaypsilon.jp


2015/07/22

ホンコンシャツ 

梅雨が明け、驚くような暑さですね。
30度を超す日が当たり前のようになっております。

そんな夏に着たいシャツのお仕立てのご紹介です。

ホンコンシャツ
LINEN 60% COTTON 40% オリジナルシャツ地

”ホンコンシャツ”とは、いわゆる半袖開襟シャツです。第一釦を止めてネクタイも出来ます。
ホンコンシャツという名称はテイジンの商標のようですが、1960年代に大流行しました。今回はその”ホンコンシャツ”をオーダー頂きましたので、その名称で通しております。

シャツ地はサルトリアイプシロンオリジナルのコットンリネンです。カルロ・リーバのようなクオリティの生地を日本で作るというコンセプトで織元さんと協力して作りました。160番手双糸のコットンと100番手単糸のリネンを使っております。
このシリーズで140番手双糸のコットン100%の生地もあります。

ゆったりとしたボックスシルエットと長めな襟幅、半袖も少し長めで雰囲気が出ております。

パンツも先日こちらでお仕立てしたものです。色柄がシャツに合っております。ブログには載せられませんが、この上下にパナマハットも被っておられ、バッチリなスタイリングでした。

S様、いつもありがとうございます!またのご来店お待ち致しております!

2011/10/27

仕立て屋が作るオーダーメイドシャツ「作り」3

夏のスーパークールビズも終わり、やっとジャケットを羽織れる季節になりましたね。
秋になったにもかかわらず、イプシロンシャツをご注文いただいているお客様、誠にありがとうございます。 
久々の更新となってしまいましたが、 今回は、仕立て屋が作るオーダーメイドシャツ「作り」についてPart3として、手縫いの味についてご説明させていただきます。

早速ですが、なぜ弊社ではシャツを手で縫うのかを申し上げます。
ミシンで仕上げたシャツと手で仕上げたシャツでは、出来上がった服の表情(印象)が全く異なるからです。 一般的に販売されているミシンで縫われたシャツは、ほぼ100%といっていいほど高速ミシンで次から次へと縫い合わされていきます。

今アパレル市場(工場) では、価格競争の影響でより短い時間でより多くの服を製造しなければならない状況へと追い込まれています。

そのため工場では常に時間との戦いですから、どれだけ効率よく、より短い時間で一着の服を縫い上げられるかという考えから、服を作っています。(なのでどうしても工場では工程を分担したライン作業となってしまうわけです)

そうして縫われたシャツをアイロンと糊でかっちりプレスし綺麗に箱づめしているわけですが、私にはそうして作られた皺(しわ)一つないシャツが逆にキレイ過ぎて不自然に感じてしまいます。

※別に既製服、工場で縫われた服を否定しているわけでは全くございません。一個人としての考え、思いをただ書かせていただきました。(ご気分を悪くされた方、大変申し訳ございません)

前回も申し上げたように、イプシロンのシャツいい意味で新品の状態でも古着っぽく、身体になじみやすいのが特徴ですので、既製服とは全く作っている「視点」が違います。
弊社の服は、ハンガーにかかっている時、たたんで置かれている時、いかに綺麗に皺無く、きっちりと見えるかではなく、実際に服をお客様がお召しになられた時に、どれだけ身体になじみ、着やすく、自然で、雰囲気がでるかをイメージして服を作っています。
そういった意味では、服づくりの考え方だけでなく、どういったものが綺麗でエレガントなのかという見た目での視点も、他とは異なるかもしれません

っと、文章を書いているとすぐ話しがずれてしまいますので、本題に戻りたいと思います。 イプシロンのシャツは衿内側、カフスの内側、アームホールの縫い代のとめ、ボタンホール、ボタン付け、剣ボロの閂(カンヌキ)と内側縫い代の隠し、ガゼットを手で縫っています。


まず、こちらが衿内側、カフス内側のまつりです。



一般的なシャツはミシンで表生地、芯、縫い代、内側の生地を一緒に縫ってとめます。 ですがそうしてしまうと、表からステッチをいれますので、どうしてもミシンで縫っているうちに内側の生地が縫いずれてくるのです。
また、縫い目が固くなってしまうのも手で縫う理由です。

次にアームホールのまつりです。



よく雑誌等では手でまつったアームホールの着心地はバツグンに良いなど言われていますが、縫い代をまつっているので基本的に着心地はミシンで縫っても、手で縫ってもほぼ変わりません。(アームホールと身頃を手で地縫いした場合は着心地は変わるかもしれませんが


ただ、アームホールを手でまつると着たときの袖の雰囲気はミシンで縫ったものと比べて全く違います。ふわっとした印象です。
手縫いとミシン縫いのシャツ2枚を並べてぱっと見比べただけでも、全く違う印象だということが分かっていただけると思います。(店にはサンプルもございますので是非一度スタッフまでお申し付け下さいませ)

続いてボタンホールとボタン付けです。
まずこちらが機械のボタンホール。


そしてこちらが手縫いのボタンホール。



違いがお分かりになりましたでしょうか? 
シャツのホールはジャケットのホールのように中に穴芯を入れたりはしませんので、違いが分かりづらいかもしれません。
ただ手でかがったホールはより立体感があり ソフトな印象だということは確かでしょう。
最近のシャツ専用のボタンホール機は、わりと細めで綺麗にかがれるようなので、このあたりは本当にマニアックな 違いになってくるかと思います。

続いてこちらが機械のボタン付け。


そしてこちらが、手でつけたボタン。


足があるか、ないかの違いだけなのですが、これだけでボタンをかける際の「かけ心地」が全く違ってきます。足があると驚くほどストレス無くボタンを付けはずしすることが出来ます。

最後に剣ボロとガゼットです。
剣ボロは内側の下ボロの縫い代を隠し、それをまつっています。このほうが折り返したときに綺麗に見えるためです。
そして上からカンヌキ止めをします。補強の意味もありますが、見た目の飾りとしても、とても良い雰囲気です。

ガゼットも手でまつります。


ワークシャツなどは脇を縫う時にミシンで一緒に縫い込みますので補強の意味合いが強いですが、ドレスシャツの場合は補強というよりも、縫い代のぼろを隠すためにつけます。
 ここも手で縫うのは、ミシンよりも雰囲気がよくなるためです。
このようにシャツを手で縫うということはそれぞれに意味がある訳ですが、一番のメリットとしてはやはり服に表情、雰囲気がでるということです。ただしデメリットとしてはどうしてもミシンで縫ったものと比べると強度が弱いということです。

ただ、強度が弱いだけですので、生地さえすりきれなければ何度でも修理が可能です。
代表船橋の長くからお付き合いのあるお客様はイプシロンシャツを10年以上着てくださっています。服は大事に扱っていただければちゃんと長持ちするものです。



2011/08/11

仕立て屋が作るオーダーメイドシャツ「作り」2

今週から久々に真夏の日差しが戻って参りましたね。やっと夏本番です。これからしばらく猛暑日が続くとの事ですので皆様体調管理には十分お気をつけください。

さてそれでは、前回より引き続き、今回は「作り」についてPart2ということで衿、袖について詳しくご説明させていただきたく思います。

早速ですがまず、衿を作るには前回ご説明したフラシ芯を衿の中に挟み込まなくてはなりません。
この工程の際に糊を使用して上衿にくっつけてしまえば大変楽なわけですが、イプシロンでは糊は一切使用いたしません。
ですので、上襟と芯をしつけで仮止めします。(仮ですので後ではずします)

その後、生地の表と表を内側にし て縫い合わせていくのですが、この際に、芯だけを出来上がりのラインに先に切りそろえてから縫い合わせていく方法もございます。
が、弊社の場合はそのまま仮 止めした表生地に合わせて切りそろえます。
そのため芯も縫い代付きとなります。


その後、2枚の生地(上襟、下衿)を縫い合わせます。
その理由としては出来上がりのラインで縫い合わせる際に芯も一緒に縫いあわせたほうが、ずれずにしっかりとまるからです。
勿論、表にひっくり返してからステッチを入れますのでそれでもしっかりとめつけられますが、その際に上襟と芯が動くのを防止するためで もあります。

ただ、弊社でも台衿と身頃の縫い合わせ、カフスと袖口の縫い合わせに関しましては芯を出来上がりのラインでカットし、縫い合わせます。理由は、縫い代自体が厚くなってしまうのを防ぐためです。


※洋服の作り方自体、何が良く、何が悪いのかなどの正解不正解はございません。ただそれぞれのことに対しそれぞれの理由と考え方があるということです。

縫い合わせた後は基本的にだんざらいをします。だんざらいとは片方の縫い代をカットすることです。例えば5mmの縫い代で縫い合わせた場合、片方の縫い代を 2mmカットします。そうすることで縫い代同士に2mmの差(片方は5mm、もう片方は3mm)ができひっくり返したときに段差ができづらくなるのです。
まただんざらいすることで、あたりが出るのを防ぐ効果もあります。




続いては袖付けです。
一般的なシャツの袖は、脇の裾の縫い目から袖先まで一気に縫い上げます。
弊社では先に身頃と袖を作り最後に合体させる後づけの方法で袖をつけています。

よく雑誌等では、身頃に対し袖を少し前につけること(ずらすこと)により腕が前に動かしやすくなると言っていますが、はっきり言ってあまり関係はありません。
また、後付けし、1.5cmほど袖を前に振ったからといって着心地がよくなる訳でもありません。
単純に、うちではわざと縫い目をずらして袖は後から付けましたよ、という証明にすぎません。


※ただ、一速縫いと後付けとで型紙が変わる場合は着心地は勿論変わってきます。

ブランドによっては身頃のアームホールに対し袖の寸法を少し大きめにして全体に『いせる』ということを行い、袖をふわっとつけている(ジャケットの袖付けと同じ考え方)ところもございますが、弊社ではそういったこともせず同寸法で縫い合わせます。

そして、ここからがみそですが、袖をつける前に弊社では必ず「しつけ」を します。このしつけがかなり重要なポイントなのです。
縫い代同士をあわせて、一番身頃と袖がしっくりくる位置を手で確認しながら、実際に縫う位置を「しつけ」ていくことで、その後ミシンで縫い合わせてもずれることなくなだらかで無理の無いきれいなカーブで縫い合わすことが出来ます。


勿論、しつけた状態でボディに着せれば身頃と袖のバランスを見ることが出来ますし、袖のギャザー分量等も確認することが出来ます。

しつける工程を入れることで袖の雰囲気は全く変わってきます。

その他、衿を作る際にはくせ取りを行ったり、カフスを作るときには芯と表地がなじみやすくするためにある方法を行ったりと
まだまだ色々と表からは見えない工程がございますが、そのあたりは企業秘密とさせてください。

ただ、洋服とはこういった一つ一つの手間を惜しまず作っていくことで全く違った表情となります。そういったことが物づくりに対して、非常に重要だと私たちは考えております。


2011/08/04

仕立て屋が作るオーダーメイドシャツ「作り」1

前回の、「補正」よりだいぶ時間がたってしまいましたが、今回はイプシロンシャツの「作り」について、詳しくご紹介させていただきます。




今年はスーパークールビズの影響もあってか、かなりの数のシャツの注文を頂いておりました。(ご注文下さったお客様、ありがとうございます。)
そのため、ここ3ヶ月ほどはひたすらシャツを縫い上げておりましたので、なかなかブログにて「作り」を更新する時間がございませんでした。大変申し訳ございません。

では早速シャツの作りについてご説明させていただきます。


まず、良いシャツとはいったいどんなシャツなのでしょうか?
今、市場では海外の有名ブランドの生地や、番手の細い~双の生地だからなど…、一般的に言われている高級(高い)生地でシャツをオーダーする=高級という感覚ばかりが先行して、作りについてはあまり触れていない店が多い気がいたします。

勿論、高級な生地を使用すれば着心地もよくなりますし、見た目もさらっとした印象になりますが、作りをこだわらず手を抜いてしまうとせっかく生地がよくても台無しになってしまいます。

イプシロンが考える良い作りのシャツとは、
まず、しっかりお客様の身体にあった型紙作成。
もうひとつは、糊をいっさい使用しないソフトな作りを基本とし、表面的に見てもドレッシーな印象を与え、それをミシンと手で丁寧に縫い上げることで表現したふわっと軽いシャツです。


それでは、どこが他と異なるのかと申しますと、まずは縫い代と縫い目です。


一般的なシャツの縫い代幅は5mm以上に対し弊社では2.5~3mmで縫っております。
これは見た目の理由ですが、細ければ細いほど仕上がったときにドレッシーな印象となります。
またその縫い代を驚くほど細かいピッチ(縫い目)で縫うのです。
これには理由は2つあり、1つは縫い代と同じくピッチを細かくすれば細かくするほどエレガントな仕上がりとなるためです。
そして、もう1つの理由は、縫い目自体が丈夫になるためです。


ただ、これを普通の糸(一般的な糸の細さは60番糸)で縫ってしまうと縫い目が固くなってしまい逆効果となってしまいます。

イプシロンではイタリアから持ち込んでいる100番糸のかなり細い糸を使用しております。
そのため縫い目は固くならずに、縫い上げていくことでシャツ地と一体化していきます。
縫い目、縫い代を細く細かくするとそれだけ手間もかかりますし技術も必要となりますがそういったことを一つ一つ妥協せずに作ってゆくことがうちのポリシーでもあります。


続いては芯地について。
まず芯とは、生地を安定させたり、しっかりさせたりするために使用する、生地と生地の間に挟むものです。(一般的なシャツでは 衿、台衿、カフスに使用いたします。)
現在、ほとんどのブランドのシャツが、接着芯といって芯自体に糊がついているものを使用しています。
接着芯は縫製しやすく、手間もかからない、さらには出来上がりもきれいに見えるという消費者側というより製造者側の大量生産を目的としています。

それに対してイプシロンで使う芯は綿100%のフラシ芯を使用しております。
最近では綿100%のフラシ芯はかなり少なくなってしまい、ポリエステル混合の物がほとんどです。
一般的なイメージでは綿100%のほうが縮みそうですが、ポリエステル混合のもののほうが製品後、どちらかというと縮みやすいです。
また、弊社のシャツ地は100%天然繊維のもののみ取り扱っていますので、芯も綿100%でというこだわりもございます。またそのほうがなじみも良いです。

種類は、薄いものと厚いものの2種類がございます。基本的に指定が無ければ、薄い生地には薄い芯を、厚い生地には厚い芯を使用いたします。(近々、芯のサンプルもご用意する予定です)
この理由については説明申し上げますとかなりマニアックな話になりますので省略いたします。※勿論薄い生地に対し厚い 芯地がご希望であればその指定で作らせていただきます。

芯は一度洗いをかけて縮ませ柔らかくしてから使用します。フラシ芯を使用する理由は仕上がったときに接着芯とは全く異なった柔らかい印象となるからです。


フラシ芯の特徴は、表地、芯、内側の生地がそれぞれくっつかないため、無理が無く作りとしても、出来上がりの状態としても一番自然です。

接着芯を使用すれば(表地とくっつけてしまうわけですから)シワにもならずピシッとします。また見た目もきれいですし、カチっとした印象となります。
そういったものがお好みのお客様にはうちのシャツはあまりオススメできません。


イプシロンのシャツの特徴は、いい意味で新品の状態でも古着っぽく、身体になじみやすいのが特徴です。

続いては、衿の作り方、つけ方と言いたいところですが….今回はこのあたりで続きはまた次回その②にて近日中に詳しくご説明させていただきます。