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2016/10/28

ARISTON アリストン ジャケットお仕立て上がり

気温の変動が激しい今日この頃で、体調を崩されてる方も多いのではないでょうか。
そんな中ですが、季節外れの夏物生地のお仕立て上がりをご紹介致します。




 ARISTON アリストン ウール&モヘア 

芯一枚のジャッカカミーチャ仕様

当店ではバンチブックを取扱いしてない貴重な、ナポリの名門マーチャント”ARISTON"の店頭着分の生地をお選び頂きました、
ざっくりとした織りの所謂ホップサック素材ですが、イタリア生地特有のソフト感のある上品な生地です。このソフトな風合いでモヘア50%という混率は驚きです。
そして何と言っても、この艶やかな発色のブルーが美しく軽やかな印象を与えます。






この方は、この写真からも分かるように右肩下がりで重心も少し傾いた体型をされています。
このような体型の方にはパットの厚みで調整したくなりますが、当店が今お勧めしている無駄のないシンプルな仕立てのジャッカカミーチャ仕様では、当然パットは使いませんので、前後のバランス補正で美しい背中に仕立て上げます。

イタリア在中のM様、この度はありがとうございました。

追伸
10月30日(日)から11月6日(日)の一週間限定で、今回ご紹介したマーチャント”ARISTON"社の今季新作バンチが当店にやってきます。気になる方は是非お越し下さいませ。



2015/05/13

「やじろべえ」体験 遠山周平氏

先日、服飾評論家の遠山周平先生が、船橋が提唱するフィッティング理論「やじろべえ」の体験にいらして下さいました。

遠山先生と船橋は、船橋がローマでサルトをやっていた時からのお付き合いです。また、遠山先生がMen's Ex 1997年1月号に執筆いたしました「はじめてのサルトリア・イタリアーナ」という記事で、ミラノ時代の船橋にオーダーした服の感想や、他のイタリアのサルトと船橋の舌戦?!の内容などが載っています。こちらの記事はイプシロンのホームページのPressページの一番下に掲載しておりますので、是非ご覧ください。→サルトリアイプシロンホームページ

では、18年前、「完璧なフィッティング」と評してくださった船橋のフィッティングが、どのように進化したかを体感していただきます。
ゲージを使用します。まずはそのまま着た状態です。



前は割と綺麗ですが、背中はやはり遠山先生の体型に合っていない部分が顕著に見て取れます。

ここから補正をします。

肩を外し、前後のバランスと角度が合うように調整致します。


補正完了です。
補正前と比べると背中、特に肩周りが変わっております。

この前後のバランスが取れて初めて服のラインが出てきますので、ウエストを絞る等のシルエットの調整は最後にしないと意味がありません。


座っても肩に乗っています。
バランスが合っているとボタンを外す必要がありません。
ばっちり「やじろべえ」になっております。

通常の御注文の際も、まず初めにゲージでのフィッティングを行い、その補正内容を反映させた型紙で最初の仮縫いをいたしますので、初めから高い精度で仮縫いが行えます。

体感した遠山先生は「肩を少しいじっただけなのに全然違う」と驚いておりました。

さらに、今回「やじろべえ」体験をしていただいた感想コメントを頂きました。

「約20年前にぼくが『世界中の仕立て屋を巡る』という取材を始めたときに、ローマでサルトリア・イプシロンを見に行ったのが船橋幸彦さんとの出会いです。ユキさんは、ずば抜けた才能をもつ若手テーラーでした。技術的なアイデアも素晴らしかったし、服作りの哲学もブレのない軸がありました。当時から「着る人それぞれの体型に合ったバランスのよい服は何物にも代え難いスタイルになる」という思想を持っていた。最近特許を取得した『やじろべえ』は、それを長い歳月と努力の末に理論づけたものなのだな、と感心しています。
今回そのフィッティングの体験をして感じたのは、経験と勘に頼った昔の仮縫いなどに比べて、よりシンプルでシステマチェックに進化していること。また補正後の姿を画像でわかりやすく伝えてくれるから素人のお客様でも安心納得でオーダーができると思います。『やじろべえ』は、単に服をカラダに合わせるというのでなく、体型の長短を吟味してバランスをとりながらフィッティングするため、着やすく美しい服ができる。完成した服のパターン(設計図)は、着る人の個性を反映したものなので、ぼくのようにさまざまなデザインを楽しみたい浮気症でも(笑)、それが通奏低音のようなスタイルとなって品位を保ってくれる。
 心地の良い刺激を受けることが少なくなった最近のメンズファッションにおいて、『やじろべえ』は素晴らしくゴキゲンな体験でした。」

遠山先生、コメント有り難うございます!

また、今回ご来店された際に、船橋と遠山先生の共通のお知り合いで、着道楽や食道楽として名を馳せた古波藏保好氏(Wiki)の写真も持ってきてくださり、生前の古波蔵先生の逸話もお聞きすることが出来ました。
船橋と古波藏先生との話もいくつかあり、そちらは船橋のブログ内エッセイSaggioの方で近々掲載したいと思います。

2015/01/26

乗馬ジャケット仮縫い

年始のブログにて、今年は乗馬服を本格的に始動すると述べましたが、早速乗馬ジャケットのご注文の仮縫いがありましたので、ご紹介いたします。


まずは通常着用の状態です。お客様私物の乗馬ズボンとブーツも着用していただきました。
雰囲気あってカッコいいです。


背中もきれいにポイントに乗っています。ベンツも閉じて、まるで無いように見えます。


次に、鞍(くら)に跨った状態での確認です。
上画像の立った状態からいじっておりません。



跨った状態でも首のポイントはズレず、肩まわりもきれいです。


このバランスが取れている状態が「やじろべえ」です。
こうなると重さを感じず、袖が付いても身頃が引っ張る事なく、驚くほど動きやすい服になります。

乗馬などの腕を前に出す動作でも、このジャケットならストレスを感じずに行えます。
作りもシャツジャケット仕様にしてますので、物理的にも軽く、乗馬にはより適しております。

2月中旬にお客様は大会でこのジャケットを着用予定ですので、完成の画像も追って掲載致します。





2014/06/19

パンツの仮縫い 補正について

ご注文頂いたパンツの仮縫いのお写真です。


デザインは、クラシックなワンタックです。
センターラインはまっすぐ落ちていますが、補正で若干内側にいれます。


パンツは腰の位置に注意しなければなりません。(ほとんどのお客様は、腰の位置が対称ではありません)写真では、すでにピンでとめておりますが、左に対し、右の型紙を変えなければなりません。
サルトリアイプシロンでは、左右で型紙を変えることは当たり前のことです。

既製服とは、服のサイズに人が身体をあわせます。
オーダーメイドとは、人の身体に服をあわせます。
既製服とオーダーメイドでは、根本的に考え方が異なります。

当然、オーダーメイドの方が見た目は美しく、着心地のよい服が出来上がります。



2011/12/25

船橋幸彦 服の流儀 パンツ

船橋が考える理想のパンツについて。

流行により太さは異なりますが、ウエスト後ろ背骨中心の位置に密着感があり、前身後身が太ももに触れないように落ちるのが理想です。 
それから足を左右と踏み出し、前身センターラインが膝頭の中心を通りつま先に落ちているかを確認する。(但し私もそうですが、蟹股の方は膝頭中心ではなく、内側に通したほうがまっすぐに見えます。) 

そして、後ろ身は垂れジワがないか注意する。
後ろの垂れジワは本人には気付きにくいので要注意です。
体からパンツが離れているので動きによってはつっぱり、ストレスを感じ垂れた分足が短く見えるからです。

 参考までに。



スタッフの着古したパンツで失礼いたします。


2011/07/24

背中の型紙

本日は、補正について少しお話したいと思います。


背中部分(後身頃)半身型紙の写真です。
型紙は、お店それぞれによって多少の違いはありますが、おおまかな形としては同じようなものです。

そして、下写真の様に、実際の生地に型紙をのせしつけ糸で印(キリビ)をうつのです。緑の糸ならばその線が背中の首周り~肩線~アームホールとなるわけです。


これは、船橋が数年前に、仮縫い状態で置いておいた生地を、今改めて線を引きなおしたものです。
ただ、ここで見ていただきたいのは、同じ人間の肩の線がいくつもある様に、採寸時に想定した肩の角度・背の長さは、仮縫い・中縫いの体型補正によって様々かわるということです。

反身・屈伸・いかり肩・前肩・なで肩・肩甲骨の張り・胸部の張りなどが、人それぞれ違うことに加え、前身頃に対しての、後身頃のバランスや角度が異なることで線は大きく変わります。

それほど、角度と長さは簡単には決まりません。ですから仮縫いが必要不可欠なのです。

スーツにおいて、「手縫いだから」という”縫い”のどうこうよりも、この補正方法がとても大切なのです。

それが、着心地を大きく左右します。


2011/05/02

仕立て屋が作るオーダーメイドシャツ「補正」

前回、簡単にシャツオーダーの流れをご説明させていただきましたが、その中でも今回は、イプシロンの補正について詳しくご紹介させていただきたいと思います。


まず、流れとしては、代表船橋が長年の経験から色々な体型に合うよう考え、作り出した基本となる型紙のゲージサンプルを着ていただきます。
その着ていただいた状態から、補正を行います。私共はバスト寸法を基準に(これはJKTも同じ)シルエットのバランスを見てゆきます。例えばお客様の体型が標準寸法バランスに対し、肩幅やウエストがせまければそれにあわせて型紙上でけずり、逆に足りなければだしたりと、調整していきます。同じように袖丈、着丈、身幅などお客様の体型に合わせていきます。

ゲージを着ていただく意味としては、当然こちらがバランスを見るのに把握しやすいということがあげられますが、お客様の目線からも出来上がりをイメージして頂きやすいというメリットももございます。

そして、ここからがイプシロンシャツの真の補正です。

私共はオーダーして頂くお客様に対し、必ず体型写真を撮らせていただいております。これはなぜかと言いますと、お客様の体型を保存できるだけでなく、バランスを見るのにとても重要な資料となるからです。

もちろんメジャーにて寸法も頂戴いたしますので、屈伸・反身など数値上でも確認できるのですが、 それと体型写真を見比べることで、より間違いの少ない寸法と体型を把握することが出来ます。
これにより仮縫いを行うこのなく、前後のバランスのとれたシャツをお作りすることが可能となります。

さらに、一般的なオーダーシャツでは、左右の袖丈を測りそれぞれ異なった長さの袖丈でシャツをお作りする店がほとんどかと思いますが、弊社の場合、左右の袖丈をかえることはほとんどございません。その代わりに、肩下がり(肩の傾斜)に差寸をつけます。
人の顔が左右対称ではないように、人の身体も左右対称ではないのです。

手の長さが左右違うのではなく、左右の肩の位置が違うのです。
同じよう、左右の足の長さが違うのではなく左右の腰の位置が違うのです。

※もちろん例外もございます。体型はお客様一人ひとり全て違いますので一概に「こうだ」と言うことはございません。よって、なにが正解で何が不正解と言うこともございません。

これは船橋の理論ですが、シャツに限らず、全てのアイテムに共通して行っているイプシロンの補正のひとつです。
また、シャツに仮縫いを行わない理由としては、JKTは前身と後身の2パーツで構成されている為、必ず仮縫いを行いなければ、身体にあったバランス をとることは困難です。一方、シャツにはヨーク(前身と後身の間にある肩の部分を切り替えたパーツ)がある為、肩にしっかりとのりやすいのです。

※もちろん仮縫いのオプションもございます。+10000円より

長くなってしまいましたが、ここまでお読みいただきありがとうございます。是非一度、お試しいただければと思います。違いを分かっていただけるはずです!


ご来店前に、お電話をいただければ幸いです。



写真は、お客様に着て頂くゲージサンプル。
バランスを把握しやすく生地の字の目も確認できるために格子柄を使用しています。