2014/07/12

クラシックスタイルの3ピーススーツ

ご注文の3ピーススーツのお仕立て上がりです。


クラシックなラペルラインはふわっと立体感があり、胸のボリュームもしっかりでています。
イタリア製のやわらかい毛芯の使用や、「甘く優しく」を基本とする船橋流の縫い方で、全体的にやわらかい仕上りです。
毎シーズンご注文いただいておりますので、型紙は出来上がっており、バランスは完璧です。


後ろ姿もばっちりです。襟はしっかりとのり、肩の傾斜も完璧に合わせておりますので、だき(脇)のゆとりも、きれいにはいっています。シャツ、チョッキの上からジャケットを着た状態で、このゆとり感です。

お客様自身、年齢がお若いということも考慮し、より格好良く見えるよう、船橋によるフィッティングは若干、攻め気味のジャストフィットです。(実際、船橋自身が着ているジャケットもかなり攻めてます 笑   還暦を超えたにもかかわらず、このラインをだせるサルトは船橋の他にはおりません。)

必要以上のゆとりはだぼつき、古臭く見えます。
身体にあったジャストフィットな服はジャケットであっても、パンツであっても、ストレスを感じません。サルトリアイプシロンでは、最上の着心地だけでなく、見た目のかっこよさも追求いたします。


この度もご注文頂きありがとうございます。

※ストライプの柄合わせは裾に合わせておりますので、上襟と柄が合わないのは不良品ではございません。


2014/07/02

アトリエ移転のご案内

この度、サルトリア・イプシロンは独自のアトリエを日本橋の地(後記住所)に移転・新設することになりました。 

20099月に株式会社三越伊勢丹に招聘され、三越日本橋本店2階にアトリエを開いてから早くも5年が経過しようとしています。この間に、活動拠点をミラノから順次日本橋に移し、弟子の育成やアトリエの経営に邁進してまいりました。それは今回のアトリエ開設に向けた準備の期間でもあったと言えます。
そうしてやっと此度の、かねてより私自身が提唱してきている「ネオルネッサンスを生きる洋服屋」としての仕事の仕上げに向けた第一歩を踏み出すことになったのです。 

思い返せば38年前、ロンドンでの修行からスタートし、その後ローマへ渡り、甘く優しい手縫いの服つくりに感動してからというもの、一人ひとり体型の異なった人々に着せ付けることの難しさに立ちすくみつつも、ローマの石畳を歩きながら密かに抱き続けてきた理想のスーツへの挑戦と、その成果としての解決策を提示するためにです。

 その方策の一つが、経糸と緯糸が釣り合った、重力を味方につけた服でした。それはストレスを感じさせない着心地を実現し、身体を無理なく絶妙なフィット感で包み込むため、そこには自ずから着ている方のオーラも漂い、着こなしの美が生まれ出てくるのです。

この発見以降、私の服つくりの究極の目標として、理想と夢に懸けた人生が始まったのです。
ですから此度のアトリエ開設は、私自身にとっても弟子たちに承継されるアトリエの将来の機能と役割を見据えても、先ずはやらなければならない事でした。 この第一歩が踏み出せたことを、夢の実現に向けた着実な進歩として自覚すると共にこれまでの皆様方の多大なる御愛顧には書中も持って感謝申し上げる次第です。

この上は、頑固一徹にスーツの本当の着心地の良さを目指した「ネオルネンサンスを生きる洋服屋」への皆様からの暖かいご支援を賜りながら、究極の服つくりの原理原則を広く世の中に普及させることに人生の限りを尽くしていきたいと考えております。 

新設アトリエには、Sala di Prova(フィッテングルーム)、とlaboratorio(工房)の二つの機能を備えております。これは私が提唱するバランスのための仕立て技術である「やじろべえ」を実演、確認するためのものです。

 Sala di Prova では仮縫いをビデオ映像として視覚化し、その補正をlaboratorioで素早く組み立てなおし、ご自身の最終ラインをご覧いただけるような工夫も凝らしておりますので、ご期待ください。 
また、お近くにお出かけの折には是非ともお立ち寄りください。 

なお、日本橋三越内の工房での活動は7月14日をもちまして終了いたします。
新設アトリエのオープニングの8月3日までは準備期間のため、休業とさせていただきます。
休業期間はメールまたは電話にて対応させていただきますので宜しくお願い申し上げます。


(新設アトリエ)〒103-0023 東京都中央区日本橋本町4-7-1 イマスHKビル5F-B 
(TEL) 03-6225-2257 
(FAX)03-6225-2258 
(OPEN) 2014年8月4日(月) 10:00〜19:30

※ご来店の際は、必ず事前にお電話かメールでのご連絡をお願い致します。

[JR] 総武本線「新日本橋駅」より約2分 / 山手線・中央線「神田駅」東口より約6分
[ 地下鉄 ] 銀座線「三越前駅」室町三丁目方面改札より約5分 / 半蔵門線「三越前駅」日本橋方面改札より約9分

※車でお越しの際は、誠に恐れ入りますが、お近くのコインパーキングをご利用下さい。



2014/06/19

パンツの仮縫い 補正について

ご注文頂いたパンツの仮縫いのお写真です。


デザインは、クラシックなワンタックです。
センターラインはまっすぐ落ちていますが、補正で若干内側にいれます。


パンツは腰の位置に注意しなければなりません。(ほとんどのお客様は、腰の位置が対称ではありません)写真では、すでにピンでとめておりますが、左に対し、右の型紙を変えなければなりません。
サルトリアイプシロンでは、左右で型紙を変えることは当たり前のことです。

既製服とは、服のサイズに人が身体をあわせます。
オーダーメイドとは、人の身体に服をあわせます。
既製服とオーダーメイドでは、根本的に考え方が異なります。

当然、オーダーメイドの方が見た目は美しく、着心地のよい服が出来上がります。



2014/03/02

CERRUTI ジャケットのお仕立て上がり

ご注文ジャケットのお仕立て上がりです。
生地はチェルッティ 2013A/W ジャケットバンチより、お選び頂きました。


主張しすぎないチェック柄はセンス良さを感じさせ、太めのラペルが凛々しい印象を与えます。バルカポケットは、チェック柄であってもしっかり柄を通すことで目立ちすぎることはありません。
さらに、立体的に作っておりますので胸のボリュームは保たれています。


後ろ姿もきれいです。首、肩周りには無駄なシワは一切ございません。
チェック柄が横にしっかりと通っているということは、前後のバランスが合っている証拠です。

毎シーズンご注文いただいておりますので、H様のお好みは大体把握しております。
仕立ての柔らかさ、自然なシワ感はそのままに、きちんと体を包み込む立体的な作り方をしております。

現在も夏物のジャケットをご注文いただき製作中で、こちらも生地がかっこよく、相当良いものに出来上がりそうです。



2014/02/24

アパレル工業新聞 掲載のご案内

この度、代表の船橋がアパレル工業新聞のコラム「服作りを生きる」に、掲載されました。




2014/01/24

007ジェームズボンド デザインコート

お客様のご要望で、特別なデザインのコートが仕立て上がりました。

葛利毛織社 ‘DOMINX wool 100%’
カシミヤのような光沢があり、低速織機で時間をかけて織った国産最高峰の生地で仕立てました。
形は、映画007にてジェームズ・ボンドが着用していたダブルのコートです。
シックな雰囲気のスタンドカラーが特徴的です。


ボタンを閉めればしっかりと防寒の効果をはたします。とてもシックな印象です。


ボタンを開けますと、また違った雰囲気となり、コーディネートの幅が広がります。


後ろからのシルエットも美しく、ドレープもしっかりでています。
肩周りに無駄なシワはございません。これは、しっかりと前後のバランスがとれている証拠です。

低速織機で織り上あげた生地は、普通の生地以上に丈夫です。
体型さえ維持していただければ、何十年も着ていただけるはずです。


2014/01/02

服作りについて私が考えること

新年あけましておめでとうございます。
今年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

さっそくではございますが、新年の目標と題しまして、私が今後実現していきたいことを、常に忘れないよう、以下項目にまとめてみたいと思います。

・服造りの要点であるバランスのとり方に関する技術の普及
これは「やじろべえ」としての理論をほぼ完成し世界特許を申請しました。
特許申請してますが、決して技術を排他的に独占する為とかではなく、私の秘伝?として秘匿し続けたりもせず広く世に知らしめて、普及、活用に道を開くためのものです。

・「アカデミア」の開講
ここで育成の主眼とすることは、フィティング技術者の養成です。現状の販売分野で最も欠けているのが、オーダー服の採寸、フィティング技術の熟度です。これを前記の「やじろべえ」に基本を置いた手法に則って「オーダー職人」を育成していくものです。
更に、このアカデミア構想の課題として私の持つ縫製技術の伝承を企図したところで「縫製職人」を育成していく考えです。これは、アトリエ運営との両輪として実現を図りたく思います。

・服造りの流儀
ここでは服造りに関する私自身のこだわりや哲学のようなものを、これまでの実体験を交えて解説し、対顧客対応を出発点としたビスポークテーラーへの道のよ うなものを伝えたいと考えます。服造りの基本が手縫いにありその上でマシン縫製を学ぶことの正統性や顧客価値を高めるための論理と手順などを伝えられたら、と思います。

・素材へのこだわり
これまで縫製の難しさから敬遠されてきた素材にも積極的に取り組み、カシミヤ、シルクなどをこれまで以上に服造りに活用していく技術とデザインを開発していく考えです。また、昨今の仕立て技術、素材の導入で芯地の扱い、性能向上が言われていますが、これも生産効率や出来栄え優先したところに行き着いてしまい、手段と目的が入替わっているように思います。この辺りも自信をもって見直し、改善を図っていきたいと考えます。


以上が私が思い描く、理想の未来へのイメージです。